実物的現象
ケインズは、インフレは実物的現象だと考えています。
給料が増えると、買い物できる量が増えます。
そして、給料が減ると、買い物できる量が減るのです。
また、物価が上がると、買い物できる量が減ります。
そして、物価が下がると、買い物できる量が増えます。
このように、買い物できる量が増えたり減ったりすることを、実物的現象と言います。
貨幣的現象
これと正反対な考え方が、貨幣的現象です。
貨幣的現象とは、買い物できる量が変わらないということです。
例えば、みんなの給料が一斉に増えると、モノが高くても売れるようになるので、物価が上がります。
給料が増えたのに、物価も上がるので、買い物できる量は変わらないのです。
また、物価が下がると、みんなの給料も減ります。
その理由を説明します。
物価が下がると言うのは、パンの値段が安くなるということです。
パンが安くなれば、パン屋さんの売り上げが下がります。
こうなると、パン屋さんの店員の給料が減ります。
そして、彼は、安い生活費でやりくりしないといけなくなります。
物価が下がると、みんなの給料も減るので、結局、買い物できる量は変わりません。
このように、買い物ができる量が変わらないということを、貨幣的現象と言います。
2つの考え方
ケインズは「インフレは実物的現象」と考えたのに対し
フリードマンは「インフレは貨幣的現象」と考えました。