「失業は、市場の力で解決する」というのが小さな政府の考え方です。
なぜ、失業問題を放っておくべきなのでしょうか?
イラストで見ていきます。
はじめに
この記事に登場する人は2人です。
「労働者」と「企業」です。
労働者は、働きたい人です。
企業は、雇いたい人です。
働きたい人と、雇いたい人が出会う場所のことを「労働市場」と言います。
それでは、まずは「企業」と「労働者」の気持ちを見ていきます
企業
企業は、人を安く雇えると嬉しいです。
そのため、賃金が安くなると、人を雇いたい企業が増えます。
「賃金を安くしていいなら、人を雇いたい企業はたくさんあるはずだ」というのが、小さな政府の人の考え方です。
労働者
一方で、労働者は、高い賃金で働きたいです。
賃金が上がれば上がるほど、たくさんの人が働きたがります。
また、労働者は、低い賃金で働くことを拒むと考えられています。
労働市場
次に、労働市場で何が起きているのかを見ていきます。
まず、賃金が高い場合は、たくさんの労働者が働きたがる一方で、企業は人を雇いたくないと考えます。
一方で、賃金が低くなると、労働者は働きたがりませんが、企業は人を雇いたがります。
失業問題
それでは、失業問題について見ていきます。
失業者が世の中に溢れるということは、「働きたい人が多くて、雇いたい人が少ない」ということです。
これを言い換えると、賃金が高すぎるということです。
これを解決するには、賃金が下がる必要があるのです。
賃金が下がれば、労働者は働きたがらないし、企業は人を雇いたがります。
だから、問題は解決するのです。
最後に
ここでは、労働者は「安い賃金では働きたくない」という想定がされています。
しかし、世界恐慌が起きた時は「賃金が安くてもいいから働きたい」というタイプの失業者がたくさんいました。
そのため、ケインズは、古典派の考え方を否定しました。