アベノミクスでは、「円安にしよう」という動きがずっとありました。
円安にすることで、景気が良くなると考えられていたのです。
円安にする手段として、金利を低くしていました。
しかし、なぜ、金利を下げると、円安になるのでしょうか?
その仕組みについて紹介していきます。
両替
円は、ドルと交換することができます。
ドルも、円と交換することができます。
これを両替と言います。
円をドルに両替することは、「円を売る」と言ったり、「ドルを買う」と言ったりします。
また、ドルを円に両替することは、「円を買う」と言ったり、「ドルを売る」と言ったりします。
世界には、円を売ったり買ったりすることで稼いでいる人がいます。
この人たちのことを、「円を売ったり、買ったりする投資家」と呼びます。
お金を増やすために、両替を繰り返すのです。
例えば、ヨーロッパの財政が悪化すれば、ユーロを売って、円を買います。
また、アメリカの財政が悪化すれば、ドルを売って円を買います。
円を買う人が増えれば、円高になります。
ドルやユーロ、円の動きに乗じて儲けているのです。
円高
円を買う人が多いと、円高になる仕組みについて説明します。
例えば、遊戯王カードを知っているでしょうか?
とても人気のカードです。
レアのカードは、高い値段で販売されています。
みんな欲しがると高く売れるのです。
円を売ったり買ったりする時も、同じです。
みんな欲しがると高く売れるのです。
もし、みんなが円を欲しがると、円が高くなります。
その結果、2012年は円高が進みました。
円高のデメリット
円高のデメリットは、輸出が減ってしまうことです。
円が高い時は、日本人に払う給料が、実質的に高くなります。
日本で作った商品を海外で売る時に、商品の価格が高くなります。
日本の商品が海外で売れづらくなるのです。
これは、日本にとって、悪いことです。
アベノミクス
アベノミクスでは、「円高を止めよう」という動きがありました。
「日本を円安にしよう」としたのです。
そのため金利を低くしようとしてました。
日本の金利を下げる
日本銀行は、日本銀行の金利を下げることができます。
アベノミクスでは、日本銀行の金利をわざと下げました。
金利が低いということは、日本の銀行にお金を預けていても、お金が増えないということです。
お金は、金利の高い国で運用した方がいいです。
その理由は、お金が増えるからです。
金利の高い国の銀行にお金預ければ、より早いスピードで、お金が増えます。
しかし、日本の銀行の金利は低いです。
そのため、多くの投資家は、日本の金利で運用するお金を減らしたのです。
円がドルに換えられる
世界の投資家は、日本の金利で運用するお金の量を減らしました。
そして、円がドルに換えられました。
円が売られ、円安になりました。
円安というのは、ドルに対して円の値段が下がったことを言います。
いくらからなら円安というのか、という基準はありません。
前日に比べて対ドルで円の値段が下がれば「円安」と表現します。
アベノミクスにおいては、円安は良いことです。
円安になれば、輸出が黒字になるので、日本の経済が再び良くなるようになると考えられていたのです。