【貯金は悪】ケインズ経済学をマンガでわかりやすく

ケインズ

景気について

景気には、よい状態と悪い状態があります。

景気は、良い方がいいです。

景気が悪い状況は、良くないです。

景気が悪い時のことを「不況」と言ったり「恐慌」と言ったりします。

「不況」と「恐慌」は、だいたい同じ意味です

例えるなら、不況は病気で、恐慌は死にかけです。

景気が悪い時には、景気を良くさせるべきです。

では、どうすれば景気が良くなるのでしょうか?

実は、これには、答えがありません。

いろんな経済学者がいろんなことを言っています。

意見の一つを紹介します。

ケインズという経済学者がいます。

ケインズ

ケインズは、世界恐慌が起きた時代の人です。

つまり、とっても景気が悪かった時代の人です。

当時は、多くの人が失業して、ますます景気が悪くなるという悪循環がありました。

そんななか、ケインズは「失業者を救うにはどうすればいいのか」を考えました。


景気を良くする方法

ケインズは、景気を良くする方法について考えました。

彼が出した答えは、「買い物をする人が増やすこと」です。

お客さんが、お金をいっぱい使うと、景気が良くなると、ケインズは考えたのです。

例えば、パン屋さんで買い物をしたとします。

パンが売れます。

すると、パンやさんにとっては、儲かります。

買い物をする人が増えれば、お店が儲かるのです。

もし、パンを買いたい人がたくさんいれば、パンは、高くても売れるようになります。

パンの数が少なくて、買いたい人が多い時は、パンの値段は高くなるのです。

高くても売れる時は、モノの値段は高くなります。

なぜなら、パン屋さんは、できるだけたくさん儲かりたいからです。

モノの値段が高くなります。

これを「物価が上がる」と言います。

モノが高く売れるようになります。

例えば、パンの値段が高くなります。

パン屋さんが儲かります。

すると、パン屋で働いている労働者は、より多くのお金をもらいます。

働いている場所でもらうお金のことを「賃金」と言います。

お店が儲かると、そこで働く人たちの賃金が高くなるのです。

みんなが、どんどんお金を使い、お店が儲かれば、働いている人の賃金が増えます。

働いている人の賃金が増えることは良いことです。

それは、「お金を持ってる国民が増える」ということだからです。

お金を持ってる人が買い物たくさんすれば、豊かな人から貧しい人に、お金が流れていきます。

お金を持ってる人こそ、どんどん買い物をして経済を回すべきなのです。

景気が悪くなる原因

逆にいうと、買い物をしないことは、世界の経済をストップさせてしまっているのです。

つまり、貯金をすることは、経済をストップさせることになるのです。

ケインズは、貯金をしない方がいいと考えました。

みんなが貯金をすると、お店のモノが売れなくなります。

モノが売れない時、パン屋さんは、パンの値段を安くします。

その理由は、「パンを売り切る必要がある」と本人が感じているからです。

売れないなら、売り切るために値下げするのです。

そもそも、人はなぜ貯金するのでしょうか?

その理由は、不安だからです。

未来がどうなるか、誰にもわかりません。

ある日、急に病気になるかもしれません。

家が燃えるかもしれません。

戦争が起こるかもしれません。

不確実な未来に備えて貯金するのです。

しかし、「貯金をすることは、国全体で見ると、悪いことだ」とケインズは考えます。

みんなが貯金すると、お店が儲からなくなるからです。

需要が供給を作る

ケインズは、「需要が供給を作る」と考えています。

これは、「お客さんがいるから、お店はパンを作る」という考え方です。

例えば、お客さんが一人もいないお店で、パンを作ったとしても、売れません。

お客さんがいるからこそ、パンを作った時に売れるのです。

これを、「需要が供給を作る」と言います。

物価について

ケインズは、物価について、2つのことに気付きました。

1つ目に、パンをたくさん作ると、売れ残るということです。

売れ残ると、値下げしないといけません。

例えば、閉店直前に値下げをします。

すると、お客さんは、閉店直前に来るようになります。

値下げをすると、普通の値段では売れなくなるのです。

モノをたくさん作ると、売れ残るので、値段が下がります。

つまり、モノをたくさん作ると、物価が下がるということです。

2つ目に、そもそも、作りすぎなければ、売れ残らないということです。

売れ残らないのなら、値下げする必要はなくなります。

ケインズは、もっと計画的にモノを作る必要があると考えました。

作る量を調節すれば、物価はコントロールできるのです。

不景気について

不景気のときは、物価が下がります。


なぜなら、値下げしないと売れないからです。

また、モノを値下げすると、お店で働く人の賃金がさがります。

すると、節約する人が増えるのです。


景気を良くする方法

それでは、景気を良くする方法は、なんでしょうか?

ケインズは、「物価が上がれば、景気がよくなる」と考えました。

物価を高くするためには、買い物をする人を増やす必要があります。


では、どうすれば、買い物をする人を増やすことができるのでしょうか?

ケインズは、「有効需要を増やせばいい」と考えました。

有効需要

有効需要とは、欲しいという気持ちがあって、お金もあることです。

人は「お金」と「お金を使いたい気持ち」が両方ある時に、買い物をします。

有効需要が増えると、買い物をする人が増えるのです。

有効需要が増えれば、物価を高くすることができます。

有効需要を増やす方法

有効需要を増やす方法は、賃金を高くすることです。

 

すごく貧しい思いをしてる時に、給料が増えると「お金を使いたい」と感じるはずです。

賃金を増やせば、有効需要は上がります。

ケインズが考えた景気を良くする方法は、「賃金を高くすること」なのです。



給料が増えたら、たくさん買い物する人が増えます。

たくさん買い物したら、お店の人の給料が増えます。

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