金本位制
金本位制とは、紙幣と金(キン)が交換できる仕組みのことです。
金(キン)とは、ゴールドのことです。
金本位制だった時代、お金とは、「金と交換できるもの」でした。
すごく昔の時代では、金そのものがお金として使われていた時もありましたが、いつも金を持ち歩くのは重すぎます。
そこで、紙のお金が生まれました。
紙のお金のことを「紙幣」と言います。
「紙幣」と「お金」は、同じものを指しています。
金本位制の時代は、紙幣を銀行に持っていけば、金と交換してくれました。
各国の中央銀行は金庫に置いてある金と同じ額の「紙」を発行します。
この仕組みが「金本位制」です。
金本位制の時代は、金が海外から入ってきたら、その金に相当するだけお金を発行していました。
金が手に入ったら、それと同じ価値だけのお札を発行する考え方です。
つまり、お札を刷るタイミングは金が入ってきたタイミングです。
金本位制のデメリット
今は、金本位制を採用する国は存在していません。
金本位制には、デメリットがありました。
金本位制の何が問題だったのでしょうか?
それは、中央銀行が持っている金の量しか、お金を発行できないことです。
金の量が多ければ、たくさんの紙幣を発行できます。
しかし、金の量が少なければ、少しの紙幣しか発行できません。
政府としては、景気が悪い時は、ガンガンお金を発行したいです。
なぜなら、世の中にお金がたくさんあれば、国民が全員お金持ちになり、景気が良くなるからです。
しかし、金本位制だと、お金をガンガン刷ることはできません。
そのため、「これからは、中央銀行が持ってる金の量に関係なく、お金を発行できるようにしよう」ということになりました。
こうして、金本位制はなくなりました。
現在
現在、各国は、管理通貨制度を採用しています。
管理通貨制度は、その場に金がなくても、いくらでも紙幣を発行できるという制度です。
金本位制の国は、なくなってしまったのです。