インドの貧しい地域に住む人々は、高い金利を払って、お金を借りています。
貧しいのに、高い金利を払わされているのです。
なぜ「貧しいから」という理由だけで、高い金利を払う必要があるのでしょうか?
見ていきます。
金貸し
一般の人は、お金を借りる時は、銀行からお金を借ります。
一方で、インドの貧しい地域では、「金貸し」と呼ばれる存在がいます。
金貸しは、貧しい人にもお金を貸しますが、そのかわり高い金利を要求します。
つまり、少しお金を借りるだけなのに、たくさんのお金を返す必要があるということです。
たくさんの利子をつけて返すというのは、借りる側の負担になります。
金利が高い理由
なぜ、貧しい人々は、高い金利を支払わされているかのでしょうか?
その理由は、貧しい人の方が、お金を借りたのに返さないということが起こりがちだからです。
お金を返さない人が多いなら、お金を返してくれる人に、高い利子をつけて返してもらいたいのです。
返さない人がいる分、お金を返す人に、たくさんお金を返してもらう仕組みにしているのです。
例えば、借り手の半分がお金を返さなければ、残りの半分からたくさんのお金を回収して、帳尻を合わせる必要があるのです
金貸しは、「貧しい地域では、債務不履行の可能性が高い」と考えています。
債務不履行とは、お金を返さないということです。
低い金利で借りる方法
「全員がお金を返してくれる」という確証があるなら、金貸したちも、低い金利でお金を貸します。
また、確証を得るために色々な工夫をしています。
例えば、担保です。
担保とは、お金を貸す代わりに、預かるものです。
「お金を貸す代わりに、テレビを担保にするよ」と言えば、お金を返してもらえない場合は、テレビを没収します。
借り手が債務不履行になったら、貸し手は担保を差押えて、罰を与えることができます。
しかし、貧しい人は、そもそもテレビを持っていなかったりします。
貧しい人は担保を用意できないのです。
お金を貸す側は、「お金を返してもらえる」という確証を持てないのです。
そのため、担保が用意できない人には、高い金利を要求します。
この理論を使って、悪い金貸しは、不当に高い金利を要求するのです。