なぜ物価が上がると、失業率が下がるのか?フィリップス曲線について、漫画で分かりやすく解説

経済学入門

フィリップス曲線では、物価が上がると失業率が下がり、物価が下がると、失業率が上がると説明されています。

なぜなのか見ていきます。

フィリップス曲線

物価が上がると、失業率が下がる

まず、物価が上がると、失業率が下がる理由について見ていきます。

例えば、ケーキ屋さんで、ケーキが高く売れるようになったとします。

すると、ケーキ屋さんは儲かります。

ケーキ屋さんは儲かると、新しい人を雇います。

そのため、雇われた人は、失業者から労働者になります。

こうして、物価が上がることで、失業率が下がるのです。

失業率が下がると、物価が上がる

次に、失業率が下がると、物価が上がる理由についてです。

失業率が下がるというのは、失業者が労働者になるということです。

失業者が労働者になると、給料をもらいます。

給料をもらうと、いつもよりたくさん買い物をします。

つまり、お客さんが増えると言うことです。

お客さんが多いというのは、言い換えると、少ない商品を奪い合う状態ということです。

多くのお客さんが少ない商品を奪い合うようになると、商品が高くても売れるようになります。

こうして、物価が上がっていくのです。

物価が下がると、失業率が上がる

次に、物価が下がると、失業率が上がる理由について見ていきます。

物価が下がるというのは、少ないお客さんを奪い合ってる状態です。

この時、お店は、お客さんに選んでもらう必要があります。

そして、お客さんは、安い商品が好きです。

つまり、商品を安くしないと売れないのです。

商品を安くしないと売れない時は、従業員の給料は下がります。

さらに、従業員をクビにしないといけない時もあります。

商品の値段を下げると、失業者が現れるのです。

失業率が上がると、物価が下がる

最後に、失業率が上がると、物価が下がる理由を見ていきます。

失業率が上がるということは、失業者が増えるということです。

失業者は、仕事をクビになり、お金が入ってこない状態の人です。

失業者は、節約をします。

つまり、安いモノしか買わなくなるのです。

すると、お店側から見ると、商品安くしないと、売れなくなります。

こうして、失業者が増えることで、物価が下がるのです。

このように、フィリップス曲線は、インフレ率と失業率は、トレードオフの関係にあることを示しています。

トレードオフとは

トレードオフとは、「両立できない関係性」と言う意味です。

つまり、片方を優先すると、もう片方が優先できなくなる状態のことです。

インフレ率と失業率は、トレードオフの関係にあると言われています。

つまり、失業率を下げようとすると、物価が上がってしまうのです。

物価が上がることの問題点

物価が上がる(インフレになる)ことは、なぜ問題なのでしょうか?

物価が上がる問題点は、お金の価値が下がることです。

物価が上がるということは、お金の価値がどんどん下がっていくということなのです。

え?物価が上がると、お金の価値が減る??

という方は、これをコップとジュースに喩えると、分かりやすいと思います。

コップにジュースを注いだとします。

その後、コップが増えると、コップのジュースの量は減ります。

例えば、コップの数が2倍になれば、ジュースの量は、半分になります。

それと同じで、値段が2倍になれば、お金の価値は半分になるのです。

例えば、ケーキを買うのに、昨日は100円で買えていたのに、今日になったら200円になっていたとしたら、お金の価値は半分になっています。

同じものを買うのに、2倍お金が必要になったということは、お金の価値が半分になったと言うことなのです。

「明日買うより、今日買う方が安い」と分かっていれば、みんな今すぐに買い物をします。

そうなれば、買い物のパニックになるかもしれません。

また、お金の価値が下がると言うことは、貯金の価値が下がるということです。

貯金だけで生活してる高齢者にとっては、インフレは、起きてほしくないものです。

また、お金を貸す人にとっても、インフレは良くないです。

なぜなら、貸したお金が返ってくる頃に、お金の価値が下がっていると、損するからです。

物価がガンガン上がってしまうと、お金を信用できなくなるのです。

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