赤字国債を発行し続けるとインフレになると、フリードマンは言いました。
なぜ財政赤字でインフレになるのか、見ていきます。
景気
まず、景気についてです。
すごくザックリ言うと、景気が悪い時は、デフレになり、景気が良い時に、インフレになります。
デフレとは、モノの値段が下がることです。
インフレとは、モノの値段が上がることです。
公共事業
次に、公共事業についてです。
景気を良くしたい時は、政府のお金を使って、公共事業を行います。
公共事業をすると、国民が働きます。
働いた人たちは、給料をもらいます。
公共事業をすると、国民がお金を受け取るので、景気が良くなるのです。
公共事業のことを財政支出という時もあります。
公共事業とは、公共施設を作ることです。
政府支出とは、政府がお金を使うことです。
公共施設は、政府のお金を使って作られています。
そのため、公共事業と政府支出は、同じ意味として使われることがあります。
政府支出をする理由
政府が政府支出をする理由は、雇用を創出するためです。
つまり、働いていない人に仕事を与えるために、政府支出をするのです。
ケインズ経済学では、景気が悪くなったら、政府が支出を増やし、逆に、景気が良くなりすぎたら政府が支出を減らすべきだと考えられています。
政府支出を増やすと、国民の持ってるお金の量が増えます。
なぜなら、政府がダムや水道などを作れば、そこで人が働くからです。
働いた人は、給料をもらいます。
政府支出で公共施設を作ると、国民にお金が行き渡るのです。
国債
次に、国債についてです。
国債を発行すると、お金が生まれます。
お金が生まれたら嬉しいです。
しかし、お金を生み出しすぎるのも問題です。
お金を必要以上に生み出すと、インフレをひき起こすからです。
財政インフレ
国債でお金をたくさん生み出すことで、インフレになることを、財政インフレと言います。
政府にお金がない時は、国債を発行して、お金を用意します。
そして、お金を使って、政府支出を増やします。
政府支出を増やすと、国民の持ってるお金の量が増えます。
みんなの給料が増えると、みんなが買い物するようになります。
そして、少ないモノを、沢山のお客さんが奪い合うようになると、モノの値段が上がります。
こうして、物価が高騰するのです。
インフレの原因
給料をもらうと、その分「買い物したいという気持ち(需要)」も増えます。
国民がお金を持ってる時は、需要が大きくなるのです。
もし、買いたい人の数が多くて、お店のケーキの数が少ない時、ケーキを奪い合う状態になります。
この時、ケーキの値段は高くなります。
買いたい人が多くて、売ってる人が少ない時、商品の値段が上がるのです。
インフレとは
インフレとは、商品の値段(物価)が上がることです。
インフレの時は、お金の価値が減ります。
コップの数が2倍になると、ジュースの量が半分になるのと同じで
国のお金の量が2倍になると、その価値は半分になるのです。
インフレで困る人
インフレは、景気が良い時に起こります。
しかし、インフレで困る人もいます。
それは、貯金をしてきた人です。
彼らは、お金の価値が減ると困るのです。
なぜなら、今まで、コツコツと貯めてきた貯金の価値が下がると、悲しいからです。
たしかに、少しのインフレは、しょうがないです。
2%ほどのインフレは、国が健康な証拠です。
しかし、急激なインフレは、できれば避けたいのです。
インフレにならない財政支出
インフレにならないように財政支出ができると、より良いです。
インフレにならないように、財政支出をする方法もあります。
それは、税金を使って財政支出をすることです。
財政支出をする時、国債を発行すると、インフレになります。
一方で、税金を集めて、財政支出をするというやり方をすれば、インフレにならなくなるのです。
国債を発行する場合
国債を発行して、政府支出をすると、インフレになりやすいです。
国債を発行すると、お金が生まれます。
世の中のお金が増えると、その分「買いたいという気持ち(需要)」が増えます。
需要が増加して、供給の量を上回ると、インフレーションになってしまうのです。
税金を集める場合
一方で、税金を集めて政府支出をすると、インフレになりづらいです。
税金を集める時は、お金が生まれません。
国民が持ってるお金が、政府に移動するだけです。
税金を集めたときは、政府のお金が増えた分、国民のお金は減るのです。
だから、世の中のお金の量が減るというわけではないのです。
最後に
景気を良くするために、公共事業を行います。
税金で集めたお金で公共事業を行うと、インフレになりずらいです。
しかし、国債でお金を生み出している場合は、世の中のお金の量が増えてインフレになやすいのです。