アダムスミスは、貿易戦争は、自国の利益に繋がらないと主張しました。
その理由を解説します。
貿易とは
貿易とは、貿易とは、ある国と別の国との間で行なわれる商品の売買です。
つまり、国を挟んで買い物をすることです。
貿易には、輸出と輸入がありますが、各国は「輸出」をしたいと考えています。
なぜなら、輸出をするとお金がたくさん入ってくるので、儲かるからです。
一方で、輸入をすると、お金が海外に出てしまうので、損をします。
そのため、国は、輸入をしたくないのです。
各国は、輸入を減らせたら嬉しいと考えています。
また、輸入を減らす方法あります。
それは、輸入品に関税をかけることです。
関税とは
輸入品に関税という税金をかけることがあります。
関税をかけると言うことは、輸入品の値段が高くなるということです。
人は値段が高い商品を買いたがりません。
そのため、関税をかけると、輸入品が売れづらくなるのです。
貿易戦争とは
貿易戦争とは、お互いがお互いの輸入品に関税をかける状況のことです。
その目的は「隣国を儲けさせない」ということです。
なぜ隣国を儲けさせたくないのかというと、隣国が儲かると、戦争が起きた時に、負けてしまう可能性が上がるからです。
そのため、隣国を儲けさせないということを目的に、関税をかけるのです。
貿易戦争は利益がない
アダムスミスは、貿易戦争は自国に利益がないと考えました。
なぜなら、商品を売るためには、お客さんがお金を持っている必要があるからです。
もし、隣国と貿易するのであれば、隣国が繁栄している必要があるのです。
隣国が繁栄してくれないと、「商品を買いたい」と言う人が現れないのです。
そのため、輸出国同士は互いに貿易戦争をすべきではないと、アダムスミスは主張しました。
それは結果としての自分の「お客さんがお金を持っていない」という状況を作ってしまうからです。
お客さんがお金を持っていなければ、商品の輸出ができなくなってしまい、儲けづらくなるのです。