インフレになると、労働者が貧しくなる理由をイラストで解説

経済学入門

大事なのは購買力

私たちは、「豊かだ」とか「貧しい」という気持ちを、何を基準に考えているのでしょうか?

それは、「自分が持ってるお金で、どれくらい買い物できるのか?」ということです。

例えば、自分が持ってるお金で、家が何個も買えるなら、「私は豊かだ」と感じると思います。

「どれくらいモノが買えるのか」が大事なのです。

「どれくらいモノが買えるのか」のことを「購買力」と言います。

物価をチェックする必要がある

もし、自分が持ってるお金で、家が何個も買えたら、「私は豊かだ」と感じると思います。

その場合、家の値段が安い時も「私は豊かだ」と感じるはずです。

家の値段が安いから、家が何個も買える状況になったとします。

この時は、自分のお金が増えたわけではありません。

しかし、購買力は上がっています。

物価が下がると、購買力があがるのです。

そのため、自分が豊かかどうかを考える時は、物価をチェックする必要があるのです。

物価が下がる

物価が下がるというのは、お店の商品の値段が安くなるということです。

家を安く買えます。

パンを安く買えます。

おにぎりを安く買えます。

世の中のいろんなモノを安く買えます。

この状況のことを「物価が下がる」と言います。

または、「デフレ」と言います。

自分の賃金が変わっていないのに、デフレになったら、購買力が上がります。

物価が上がる

物価が上がるというのは、お店のモノが高くなるということです。

家の値段が高いです。

パンの値段が高いです。

おにぎりの値段も高いです。

このような状況のことを「物価が上がる」と言います。

または、「インフレ」と言います。

自分の賃金が上がっていないのに、インフレになったら、購買力が下がります。

もし、物価が上がっているのに、賃金が上がらないのであれば、購買力は下がっています。

つまり、インフレの時は、貧しくなっているのです。

人々は賃金しかチェックしない

とはいえ、世の中の一般的な人は、賃金しかチェックしないのが普通です。

私も、賃金しかチェックしません。

賃金が上がれば嬉しいです。

賃金が下がれば悲しいです。

世の中の一般的な人は、賃金の金額を気にするのです。

例えば、1%のインフレの時に、1%賃金が上昇しても、購買力は変わっていません。

購買力が変わっていないなら、豊かになっていません。

しかし、賃金が上がると喜ぶ人が多いです。

インフレになっていると、賃金が増えるので、なんとなく幸福感が広がりがちです。

賃金が増えただけで、豊かになった感じがしてしまうのです。

大事なこと

私たち労働者にとって大事なのは、「購買力が上がっているのかどうか」です。 

賃金がどれくらい増えたのかは、「物価がどれくらいのスピードで上がっているのか」と同時にチェックする必要があります。

もし、物価が5%のスピードで上昇しているのに、賃金が1%しか上がっていないのであれば、搾取されているのです。

そのため私たちは、「賃金は物価の伸びに追いついているのか?」をチェックする必要があります。

名目賃金と実質賃金

賃金は、名目賃金と実質賃金に分かれます。

名目賃金とは、支払われた金額そのものです。

見たままの数字のことを名目賃金と言います。

私たちは、名目賃金を簡単にチェックすることができます。

例えば、時給1000円の仕事があるとします。

これの名目賃金は、1000円です。

名目賃金は、みたまんまの数字なので、確認しやすいです。

一方で、実質賃金とは、賃金と物価を同時に考慮した数字のことです。

実質賃金は、名目賃金から、物価の影響を差し引いた数字です。

実質賃金を計算するのは、少し面倒です。

実質賃金を知るには、計算をする必要があるからです。

インフレのデメリット

インフレになると、実質賃金が下がります。

物価が高くなって、名目賃金が高くならないなら、実質賃金は下がっているのです。

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