ケインズが考える失業者を減らす3つの方法

ケインズ

景気を良くする方法は3つあると、ケインズは考えました。

①買い物をする人を増やす

② 金融政策

③財政政策

買い物する人を増やす

一つ目は、買い物する人を増やすことです。

買い物をする人がいるということは、儲かる人がいるということです。

お客さんが商品を買ってくれるから、企業は商品を作ります。

つまり、買ってくれる人がいるから、作る人がいるのです。

たくさんの商品が売れたら、もっと商品を作るために、人を雇います。

こうして、失業者が減るのです。

つまり、失業者を減らすためには、買い物をする人を増やすことが必要なのです。

また、失業者だった人は給料をもらうと、給料をすぐに使います。

なぜなら、失業者はお金が無くて腹ペコだからです。

そんな人はお金をもらうとすぐにお店に行って、食べ物を買います。

また、今まで買えてなかったトイレットペーパーなどを買って

家賃や携帯代など、いろいろな支払いを済ませます。

失業者は、消費性向が高いのです。

消費性向とは

消費性向とは、給料のうち、消費する割合のことです

つまり「給料をどれだけ使うか」ということです。

給料を貯蓄する人が多いと、お金が回らないので、景気が悪くなります。

一方で、給料を使う人が多いと、お金が回るので、景気が良くなります。

景気を良くするためには、消費性向を高める必要があります。

つまり、お客さんに、貯蓄より、消費してもらうようにしたいのです。

貧しい人ほど、お金を手に入れると、すぐに買い物してくれます。

一方で、お金に余裕がある人は、お金を得ても貯金するだけです。

貯金されてしまうと国内の経済は回りません。

貧しい人の方がお金をすぐに使います。

だから、貧しい人にお金を行き渡らせることが大切なのです。

そのため、ケインズは、累進課税をするべきだと考えました。

累進課税

累進税とは、累進課税制度は、課税金額が高くなるほど税金が高くなる仕組みです。

豊かな人からたくさん税金を集め、貧しい人からの税金を減らすことで、人々の生活を平等にすることができるのです。

金融政策

二つ目は、金利を下げて民間投資を増やすことです。

金利を下げると民間投資が増える理由

金利を下げると民間投資が増える理由は、お金が借りやすくなるからです。

お金の借りやすさを決めるのは、金利です。

金利の数字を見ると、お金を返す時にどれくらいたくさんのお金を返す必要があるのかを知ることができます。

金利が低いと、お金を返す時の負担が小さいということです。

民間投資が増えると、失業者が減る理由

民間投資とは、企業が買い物をするということです。

企業は、もっとお金を稼ぐために機械を買ったり、新しい工場を作ったりします。

企業が買い物をすることを「民間投資」と呼びます。

企業が投資をする理由は、もっとお金を稼ぐためです。

工場が大きくなれば、もっと商品を作ることができます。

そして、もっと人を雇うのです。

企業が買い物をしやすい状態にするために必要なことは、金利を下げることです。

金利が下がれば、企業はお金を借りて、機械などを買うのです。

財政政策

三つ目に、政府が公共事業を増やすことです。

公共事業とは

公園や水道など国民みんなが使うモノを作ることです。

公共事業を行うためには、人が働く必要があります。

そのため、失業者が労働者になるのです。

公共事業をすると景気が良くなる理由

公共事業をすると景気が良くなる理由は、国民にお金があると景気が良くなるからです。

失業者に仕事を与えると、失業者は給料をもらうことができます。

不景気の時に一番貧しいのは失業者です。

そして、働いてもらえれば、彼らは給料を得ます。

そして、貧しい人ほど、お金を得るとすぐに使います。

こうして、買い物をする人が増えます。

国民がお金を持ってることが大事なのです。

政府にもお金がない

公共事業には、お金が必要です。

そのため普通なら、国民から集める税金を増やして、お金を用意します。

しかし、増税すると、その分だけ国民が貧しくなってしまいます。

みんなが貧しい時は、税金でお金を集めるのは、難しいのです。

そこで、ケインズは、税金を増やすのではなくて、国債を発行することを提案しました。

赤字国債を発行して、そのお金で公共事業をしようということです。

財政赤字とは、借金してる状態のことです。

つまり、税金として入ってくるお金より、公共事業で使うお金の方が多い状態です。

財政赤字の時は、政府にお金が足りないので、国債をどんどん作ります。

つまり借金をたくさんするのです。

しかし、借りたお金は返す必要があります。

赤字国債は借金です。

いつかは、返さないといけません。

しかし、ケインズは、景気が良くなれば大丈夫だ、と考えました。

なぜなら、景気が良くなれば、政府の税収が増えるからです。

景気が良くなると、国民はもっとお金を使うようになります。

お金を使うようになると、国に収める税金の量が増えます。

国に収める税金の量が増えれば、国は借金を返すためのお金を用意できます。

一時的に赤字は出るけど、後で借金を返せば良いというのが、ケインズの考え方です。

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