ゼロ金利政策について
ゼロ金利政策とは、銀行が、日本銀行からほぼ0%の金利でお金を調達できるようにする政策です。
銀行は、お金を手に入れやすいので、銀行が個人にお金を貸し出す時も、低い金利になります。
反対派の意見
ゼロ金利政策反対派の意見についてみていきます。
反対派の意見の一つとしては、「ゼロ金利のもとでは、借りる側の倫理観が下がってしまう」というものがあります。
低金利が「モラルハザード」につながると考えたのです。
これは、「ゼロ金利モラルハザード論」と呼ばれます。
もし、お金を低金利で借りることができたら、お金を借りるリスクに、あまり注意を払わなくてもすむようになります。
つまり、気軽にお金を借りることができます。
しかし、気軽にお金を借りれる環境は、借りる側の倫理観を低下させてしまうかもしれないのです。
気軽に借りれたら、借りる人たちの緊張感がなくなるから、ゼロ金利政策を止めるべきだということです。
モラルハザードとは
ところで、「モラルハザード」とは、なんでしょうか?
モラルハザードとは、契約相手が契約後の自分の行動を観察できない場合に、契約相手の負担になる方法で自分の利益を図る行動をとることを指します。
つまり、相手から見えていない時に、相手のデメリットとなる行動をとることを、モラルハザードと言います。
例えば、カフェで働いている時に、店長がいない間サボっていたら、それは、モラルハザードです。
「相手が見てない時に」「相手のデメリットとなること」をしたら、モラルハザードなのです。
モラルハザードは起きていない
しかし、ゼロ金利政策に関しては、そもそも、モラルハザードは起きていないのです。
なぜなら「低金利で借りれる」という条件にお互いに合意してから、貸し借りしているからです。
ゼロ金利下の金利は、初めから双方が合意した金利なのです。
そのため、経済学的意味でのモラルハザードは、起きていないのです。