景気が悪くなると、デフレになり、国のお金が回らなくなります。
こんな時は、どうすれば良いのでしょうか?
ケインズやフリードマンの考えを見ていきます。
不景気とは
不景気とは、みんながお金を使わない状態のことです。
みんながお金を持ってないと、不景気になります。
不景気になると、お店の商品は、値下げをしないと買ってもらえなくなります。
だから、お店の商品の価格が下がるのです。
デフレ
デフレとは、世の中のお店の商品の価格が下がることです。
普通なら、お店の商品の価格が下がれば、お客さんはたくさん買い物をします。
しかし、働いている人の給料も下がっている場合は、みんなは倹約するようになるのです。
デフレの原因
フリードマンの貨幣数量説によると、デフレの原因は、世の中のお金が少なすぎるからです。
貨幣数量説とは、世の中のお金が増えたらインフレになり、お金が減ったらデフレになるという考え方です。
つまり、デフレを解決したいのであれば、世の中のお金の量を増やせばいいのです。
世の中のお金の量をコントロールすることを金融政策と言います。
金利を下げて、お金を借りる人を増やすことで、世の中にお金を供給します。
金融政策で解決しないデフレ
しかし、世の中のお金が増えても、デフレが解決しない場合もあります。
例えば、お金を借りてくれる人がいない時です。
どんなに金利を下げても借り手が現れず、お金が使われない状態です。
他には、国内産業に活力がない、購買意欲をそそるヒット商品がないことです。
商品を買ってくれる人がいないと、企業は儲かりません。
企業が儲からないと、従業員の給料も上がらず、景気が良くならないのです。
こうした状態においては、金融政策だけでは、不況を解決できません。
そんな時に行うのが、財政政策です。
財政政策
財政政策とは、国民に給料を与えるために、政府が仕事を作り出す事です。
ケインズは、国民の給料が低すぎることが、デフレの原因だと考えました。
そのため、ケインズは、国のお金を回すために財政政策をするべきだと考えました。
例えば、財政政策で橋を作ったら、建設業者が儲かります。
建設業者が儲かると、建設業者の人はお弁当を買います。
すると、お弁当屋が儲かります。
お弁当屋が儲かると、お弁当屋の人は、野菜を買います。
すると、八百屋が儲かります。
こうして、儲かる人が増えることで、景気が良くなります。
しかし、建設業者が儲かっても、建設業者の人たちが、ガンガンお金を使わないと、効果は一時的なものになってしまいます。
もし、みんながお金を使ったら、景気が良くなります。
しかし、みんなが貯金をすると、景気が良くならないのです。
また、財政政策をするのには、お金が必要です。
日本政府は、国債を発行し、財政政策を行ってきました。
国債とは、国がお金を集めるために作る借金のことです。
国債を発行しすぎると、大きな借金を抱え、財政破綻が懸念される事態になってしまいます。
それに、政府が使うお金は、元は国民のお金です。
税金が増えたら、その分、国民は、倹約するようになります。
政府がお金を使っても、その分、国民がお金を使わなくなるのです。
フリードマンの考え
世の中のお金が足りないせいでおこるデフレなら、お金を増やすことで解決できます。
しかし、国内産業に活力がないことで起こるデフレは、政府には解決できない、というのがフリードマンの考え方です