ビルトインスタビライザーの例をイラストで分かりやすく解説

経済学入門
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「ビルトイン・スタビライザー」とは、景気が悪くなっても自然と景気が良くなるように戻っていく仕組みのことです。

具体的に言うと、お金持ちから、税金を集めて、貧しい人のために使えば、景気が悪化するのを防ぐことができます。

これを「ビルトイン・スタビライザー」と言います。

ビルトイン・スタビライザーとは

ビルトインには「あらかじめ組み込まれている」という意味があります。

例えば、ビルトイン・ガレージと言えば、あらかじめ家にガレージが組み込まれていることを指します。

次に、スタビライザーには「安定化させる」という意味があります。

例えば、フィン・スタビライザーといえば、船を安定化させるためのフィン(ひれ)を指します。

なので、ビルトイン・スタビライザーとは「あらかじめ組み込まれた安定化装置」という意味です。

これは、景気が急激に変化しないようにする仕組みのことです。

つまり、不景気の時に、不景気になりすぎないようにするのです。

または、好景気の時に、好景気になりすぎないようにします。

ここからは、例を見ていきます

累進課税制度

累進課税とは、お金を持ってる人からたくさんの税金をとる仕組みのことです。

または、お金があまりない人からは、税金をあまり取らないようにする仕組みのことです。

累進課税は、景気の急激な変化を抑える効果があります。

景気が悪い時の累進課税

不景気の時には国民から取る税金が減ります。

つまり、不景気の時に、税の負担が減ります。

景気が悪く、所得が下がったときには、税収を減らすことで、景気を改善するようにします。

このようにすることで、税の負担のせいで起きる不景気を防げるのです。

景気が良い時の累進課税

次に、景気が急に良くなったとします。

その時は、税金をたくさん取ります。

累進課税だと給料が増えても、手元にお金が残りにくいです。

手元に残るお金が減らされることによって、消費も抑えることができます。

こうやって景気が急激によくなるのを抑えているのです。

累進課税は、所得の高い人から多くの税金を取る。

景気が良くなって、みんなの所得が増えると、税金の負担も増えるのです。

社会保障制度

社会保障制度とは、国民が困ったときに使える制度です。

例えば、怪我や病気で働けない時にお金をもらえたり、会社をクビになった時にお金をもらえたり、出産や子ども手当としてお金をもらえたりします。

景気が悪い時の社会保障制度

景気が悪い時は、社会保障制度を使う人が増えます。

また、支払う人は減ります。

社会保障制度があることで、景気変動を抑制することが出来ているのです。

景気が良い時の社会保障制度

景気が良い時は困っている人が少ないです。

そのため、社会保障制度を使う人が減ります。

最後に

ビルトインスタビライザーとは、景気の安定化装置です。

ビルトインスタビライザーがあると「自然に」「自動的に」困ってる人を助けることができます。

また、貧しい人が、買い物をし続けてくれれば、景気が悪化するのを防ぐことができます。

政府は政策を変更することはせず、淡々と業務をこなすだけでOKです。

  

ビルトインスタビライザーがあると、景気の波を穏やかにすることができます。

「政府が特に何も政策を打たなくても,勝手に」景気が穏やかになるのです。

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