フリードマンは、マネタリストで新自由主義者です。
「マネタリスト」と「新自由主義者」は、何が違うのか見ていきます。
日本銀行か政府か
マネタリズムは、日本銀行の仕事の話をしています。
一方で、新自由主義は、政府の仕事の話です。

マネタリズム
マネタリズムとは、国内のお金の量を適度にすれば物価や景気を操作できるという考えです。
国内のお金の量が多すぎたらインフレになります。
一方で、少なすぎたら、デフレになります。
適度にすることが大切なのです。

物価をいい感じにする仕事を担当しているのは、中央銀行です。
中央銀行は、各国にあります。
日本の中央銀行は、日本銀行です。
日本では、日本銀行が、国内のお金の量を調節しています。

ケインズは、景気が悪い時は、国内のお金の量を増やすべきだと考えました。
しかし、マネタリストは、当てずっぽうにお金を増やすのは良くないと考えています。
当てずっぽうにやると、インフレになるからです。
そのため、お金の供給は、ルールを作ってやるべきだと、マネタリストは主張しました。

裁量的とは、当てずっぽうというニュアンスの言葉です。
「人が考えてやる」ということです。
マネタリストは、インフレになっても経済が成長しないと考えているので、裁量的な金融政策に反対しています。
そして、マネタリストは、ルールに基づいた金融政策を主張しています。

これが、マネタリストの意見です。
新自由主義
新自由主義は、また別の話です。
新自由主義者は、自由が大事だと考えています。

自由とは、政府の介入がない状態です。
不自由な状態とは、政府が経済に介入している状態です。例えば、貧しい人を助けることです。
新自由主義者は、むやみに貧しい人を助けることに反対しています。
なぜなら、政府が貧しい人を助けるには、お金が必要だからです。
政府は、お金がないので、借金たくさんしてきました。
借金をすると財政が赤字になります。

貧しい人を助けるということは、お金持ちにとっては、お金稼ぎが難しくなるということです。
なぜなら、お金を稼いでも、税金で取られてしまうからです。

そのため、新自由主義者は、政府は経済に介入しない方がいいと考えています。
もし、政府が経済に介入しなかったら、国民はもっとのびのびとお金稼ぎができるようになります。
競争が活性化されて、みんなが努力するようになるのです。

また、政府の財政赤字が膨れ上がることもありません。

新自由主義のやり方の方が、お金稼ぎが活発になるうえ、財政赤字が解決するのです。

これが、自由主義者の意見です。