マルクスが言う「労働力の抽象化」とは?イラストで解説

マルクス

「労働を抽象化する」というのは、「労力の量を測る」ということです。

なぜそのような意味になるのか、詳しく見ていきます。

モノの価値

まず、モノの価値は2つの捉え方があります。

使用価値と交換価値です。

「美味しい・栄養がある」といった、「それを使うメリット」は、使用価値と呼ばれます。

また、「どれだけ労力をかけたか」といった、「労力の量」は、交換価値と呼ばれます。

モノを交換する時は、同じ価値のモノを交換します。

つまり、共通の何かを比べる必要があります。

それが、労力の量です。

例えば、パンと服を交換したい時は、それぞれを作るために使った労力の量を比べます。

質の違う商品を交換する時は、労力の量を比べる必要があるのです。

労力の量が大きいと、交換価値が大きいということになります。

他の商品と交換される時に比べるのが、交換価値です。

交換

2つのモノを交換する時は、同じ価値どうしを交換します。

でも、使用価値(暖かい・美味しいなど)は、比べることができません。

だから、交換価値(労力の量)を比べるのです。

抽象化

性質の違う商品に共通点があるとすれば、それは「労力がかかっている」という点だけです。

そのため、2つの商品を比較するためには、労力を比較します。

そこで「抽象化」が必要になります。

抽象化とは、価値の比較に不必要な要素を除くことです。

 

つまり、抽象化とは、労力だけに注目することです。

外見や使い道など、価値の比較に不必要な要素を排除し、交換に必要となる部分だけに注目します。

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