世界の貧富の格差は、悪化しているといわれています。
しかし、ピケティは、貧富の格差を是正する方法が二つあると考えました。
それぞれ見ていきます。
教育
一つ目は教育です。
まず、教育の機会に格差があると、貧富の格差につながります。
その理由は、教育を受けると、高い技術力を身につけるからです。
企業は、高い技術力を身につけた労働者を雇いたいです。
そのため、高い賃金をはらうことで、高い技術力を身につけた労働者に企業で働いてもらうようにするのです。
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そのため、高い教育を受けた人は、高い賃金をもらえます。
一方で、教育をあまり受けていない人は、技術があまりありません。
つまり、誰にでもできる仕事しかできません。
誰にでもできる仕事をやりたい人は、世の中にたくさんいます。
企業としては、「誰にでもできる仕事は、できるだけ安く働いてくれる人にやらせたい」と考えています。
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こうして教育を受けた人と、あまり受けてない人の間には、賃金の格差が生まれます。
高い技術を身につけた人は、高い賃金をもらえますが、あまり技術がない人は、安い賃金しかもらえません。
高い技術を身につけるためには、教育が必要です。
そのため、貧富の格差を減らすためには、質の高い教育の機会を全ての子どもに与えることが必要なのです。
最低賃金
2つ目は、最低賃金です。
企業は、最低賃金より低い賃金で労働者を雇ってはいけません。
安く雇いたくても、最低賃金だけは払う必要があるのです。
つまり、最低賃金を高くすれば、教育を受けていない労働者の賃金が高くなります。
そのため、貧富の格差が是正されるのです。
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実際に、フランスでは、最低賃金が高くなったタイミングで、賃金の格差が小さくなりました。
教育を普及させたり、最低賃金を上昇させたりすることで、格差は是正できるのです。