この記事では、フリードマンが『選択の自由』で語った価格機構のメリットについて3つ紹介します
価格機構とは
価格機構とは、人気の商品の価格が上がることです
または、人気じゃない商品の価格が下がることです
価格機構があれば、価格は、上がったり下がったりします
例えば、砂漠では、水は人気になります
だから、砂漠の水は高いです
しかし、カフェの水は無料です
なぜなら、カフェでは、水の人気がないからです
同じ商品でも、売れる場所では高くなるし、売れない場所は安くなるのです
ちなみに、価格機構の反対の言葉として、価格統制という言葉があります
価格統制とは、値段を基本的に変えないようにするルールです
価格統制では、価格は、上がったり下がったりしません
価格統制は、政府によって設定される価格です
メリット
それでは、価格機構のメリットを3つ紹介します
価格機構のメリット①
メリットの1つ目は、売り切れを防ぐことです
昔、オイルショックというものがありました
オイルショックの時は、石油が輸入しづらくなりました
そして、ガソリンがなくなる可能性があったので、多くの人は、ガソリンを買いに行きました
その時、日本とアメリカは、違う行動をとりました
日本には、価格統制がなかったのですが、アメリカには価格統制がありました
日本には、価格の統制がなかったので、日本では、ガソリンの値段が跳ね上がりました
そのため、日本では、ガソリンの値段が高くて買えませんでした
一方で、アメリカには、価格の統制があったので、ガソリンの値段は、あまり上がりませんでした
アメリカでは、価格が上がらなかったので、早いもの勝ちになってしまいました
そのため、オイルショックの時、アメリカのガソリンスタンドには、長い列ができました
つまり、アメリカのように価格統制があると、すぐ売り切れてしまうのです
一方で、日本は、価格機構が働いたので、値段が高くなり、売り切れませんでした
価格機構のメリット②
価格機構のメリットの2つ目は、世界中の人が協力できることです
価格機構があると、お互いに話し合っているわけじゃないのに、それぞれが、自分の利益を手に入れることができます
お互いが協力してるわけじゃないのに、お互いにハッピーになれることが、価格機構のメリットです
例えば、パンを食べたいお客さんと、お金が欲しいパン屋は、協力をしなくてもお互いに利益を得ることができます
今日食べるパンも、誰がそのパン作りに関わったのかを、私たちは知ることができません
それでも、知らない人が作ったパンを食べることができます
パンは、会ったこともない人によって作られています
会ったこともない人が作ったパンを食べることができるのは、価格機構のおかげなのです
また、フリードマンは「えんぴつを作るのに命令が必要ない」ことがすごいと考えました
なぜなら、異なった言語を喋り、お互いのことを知らない人が、鉛筆を作っているからです
世界を支配するリーダーが、鉛筆を作れ、と命令しているわけではないのに、いつの間にかお互いに手伝って、協力しています
価格機構があれば、違う国に住んでいて、違う言葉を話す人々が、協力をすることができるのです
えんぴつ作りの全ての工程を知っている人がいないのに、えんぴつを作ることができるのは、すごいことです
価格機構は、世界中の人が、平和に相互に協力し合えるようにしてくれます
お互いのことを知ってるわけでもないのに、お互いに、それなりの利益を促進できるようにするのです
価格機構のメリット③
価格機構のメリットの3つ目は、必要な情報だけ伝わることです
喩え話をします
ある日、すごいベビーブームが起きたとします
ベビーブームとは、たくさんの赤ちゃんが産まれる流行りのことです
ベビーブームで、えんぴつが売れるようになったら、お店の人は、えんぴつが急によく売れ始めたと気づくと思います
しかし、なぜ売れるようになったのかを、実は、知る必要もないのです
「えんぴつが売れる」という情報だけ、伝われば十分なのです
このように、価格機構は重要だけを伝えていきます
この情報は、市場価格によって伝えられています
価格の変動は、情報を伝えるという役割を果たすのです