利上げとは?金融引き締めとは?金利と円安の関係を分かりやすく解説

金利
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利上げ

「利上げ」とは、銀行の金利を上げることです。

銀行の金利が上がると、銀行にお金を預けておくだけで、お金が増えるようになります。

お金を銀行に預けておけば、高い利子がつくようになるのです。

銀行の金利が上がると、企業の設備投資が減ります。

新しい事業を始めるならそこから得られる利益が銀行に預けている時の利子よりも高くないとやる気にならないのです。

金利が高い時は、銀行に預けているだけでお金が増えます。

そのため「設備投資をしよう」という人は減ります。

金利が高い時は、設備投資をする人が減ります。

金利引き締め

銀行の金利を上げることを「金融引き締め」と言います。

金融引き締めをすると、銀行からお金を借りる人が減ります。

設備投資は、銀行のお金を借りて、工場を大きくすることです。

銀行から借りたお金で、工場を大きくすれば、さらに儲けることができます。

お金を儲けることができれば、銀行にお金を返すのは簡単です。

そのため、企業は、銀行からお金を借りてでも、工場を大きくしようとします。

しかし、金利が高い時は、たいていの人は、設備投資をしません。

なぜなら、銀行にお金を返す時の金利が高くなるからです。

お金を借りたら、返す必要があります。

その時に、金利をつけて、返す必要があります。

金利が高くなると、お金を返す時の負担が大きくなります。

そのため、金利が高い時は、人々はお金を借りないのです。

国内のお金が減る

金利が高い時は、銀行からお金を借りる人が減ります。

また、銀行にお金を預ける人が増えます。

金利が高い時は、銀行にお金が集まるようになります。

そして、世の中のお金の量が減ります。

金融引き締めとは、世の中のお金を減らす政策なのです。

円高

国内のお金が減ると、円高になります。

なぜなら、国内のお金が減ると、1円あたりのお金の価値が増えるからです。

その仕組みを説明します。

コップがお金で、オレンジジュースが価値だと考えてみます。

コップにジュースを注ぎます。

コップが多い時は、コップに注がれるジュースの量は減ります。

しかし、コップが減ると、コップ1コあたりに入れられるジュースが増えます。

(ジュースの総量は変わりません)

コップ(円)が減ると、1コに入れるジュース(価値)が、増えます。

円が減ると、1円の価値が増えるのです。

円の価値が上がることを、円高と言います。

利上げが必要な理由

今の日本に利上げが必要な理由は、円安になっているからです。

円安には、デメリットがあります。

円安になると、実質賃金が下がるからです。

円安になった時に、給料の額が変わらないと、それは実質的には、給料が減っているのと同じなのです。

まず、賃金(お給料)には、名目賃金と実質賃金があります。

名目賃金とは、目に見える額面の数字です。

例えば、給料が1万円だったとします。

そうしたら、名目の賃金は、1万円です。

一方で、実質賃金は、お金がもつ「価値」に注目します。

給料の額面上の数字が変わっていなくても、お金が持つ価値が、変わることがあります。

お金の価値が減るのは、円安の時です。

円安になると、1円あたりのお金の価値が下がります。

給料の額面上の数字が変わっていなくても、お金が持つ価値が減っているのです。

そのため、円安の時は、給料が増えないといけません。

給料が増えないと、今までと同じ量の価値を得ていることにならないのです。

これが、円安で、私たち庶民が貧しくなってしまう理由です。

このように現在は、円安のデメリットが騒がれるようになりました。

そのため、日本銀行が利上げすることが期待されています。

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