マルクスは、価値はどこから生まれるのか?について疑問を持ちました。
物々交換は価値を生まない
まず最初に、マルクスは、物々交換は、価値を生まないと考えました。
なぜなら、モノとモノを交換する時は、同じ価値のモノが交換されるからです。
このようなモノとモノの交換からは、価値は生まれないのです。
労働価値説
マルクスが採用したのは、労働価値説です。
労働価値説とは、あるモノの価値は、そのモノを作るのにかかった労働時間によって決まるという考え方です。
たくさん時間をかけて作ったモノ(商品)は、値段が高くなります。
一方で、あまり時間をかけずに作ったモノ(商品)は、値段が安くなるのです。
労働力がその商品の価値を作っています。
労働時間が、その商品の価値を決めているということです。
しかし、ここでマルクスは疑問を持ちました。
労働だけが価値を作り出しているのなら、なぜ、働かない資本家は、なぜ利潤を得ているのでしょうか?
そして、マルクスは、「資本家がお金を得るのは、資本家が労働者を搾取しているからだ」と考えました。
そして、労働者が搾取される仕組みを使用価値と交換価値という言葉を使って説明しました。
使用価値と交換価値
労働力には、使用価値と交換価値があります。
労働者が生み出す価値は、使用価値です。
労働者がもらうお金は、交換価値の分です。
使用価値より、交換価値の方が小さいです。
その理由は、交換価値は、労働者の「生活費と同じ金額」だからです。
資本家は、労働者に、交換価値の金額を支払います。
賃金(交換価値)は、生活費と同じ金額なのです。
労働者がもらうお金は、労働者が生み出した価値ではありません。
労働者の生活費の分だけです。
労働者は、本当は、もっとお金を稼いでいるのに、生活費の分しかもらっていないのです。
ここの、ギャップが、搾取されてる分なのです。
労働者を搾取してるから、資本家は働いていないのに、お金を得るのです。