生産と総生産
まずは、生産と総生産の違いについてです。
パン屋さんがパンを作ることを「生産」と言います。
一方で、国内の全てのお店が作った商品を全部合わせたものを「総生産」といいます。
GDP
GDPは「国内総生産」とも呼ばれます。
国内で、どれくらいのものを作ったか、ということです。
名目GDP
名目GDPとは、国内の商品がお客さんに売られた金額をすべて合わせたものです。
経済学では「名目」とは、「物価を考慮しない数字」という意味です。
見たそのままの数字です。
実質GDP
一方で、経済学では「実質」とは、「物価を考慮する数字」という意味です。
実質GDPは、物価を考慮したGDPです。
名目は、そのままの数字なのに比べて、実質は、物価を考慮した数字です。
物価の変化(インフレ)を考えて計算したGDPのことを実質GDPと呼びます。
物価の変化
ある日、ものすごいインフレが起きたとします。
インフレとは、国民全員が、ものすごく金持ちになる状態です。
国のお金が増えて、お金があり余ってしょうがないような状態になったとします。
みんながお金持ちの時は、商品は高くても売れるようになります。
去年は、パンを一個100円で、売ってたのに、今年は、パン一個1000円で売れるようになったとします。
すると、名目GDPは、ものすごく高くなります。
しかし、実質GDPは変わりません。
なぜなら、生産量は変わってないからです
ただ、価格が上がっただけです。
しかし、去年と今年を比べたい時に「実際にどれくらいのパンが売れたのか?」を考えたいときは、実質GDPが必要です。
去年と今年の経済を正しく比較するには、実質GDPに注目する必要があります。
同じ物価にして、計算しなくてはならないのです。