国債の発行数が増えすぎると、国債が暴落する理由をイラストで解説

国債

国債とは

国債とは、お金と交換できる紙です。

国債は、国から購入することができます。

また、投資家どうしで、国債を売買することもできます。

もし、国がたくさんの国債を発行すると、債券市場で、国債の販売価格がすごく低くなってしまいます。

なぜなのでしょうか?

それは、国債への信頼が落ちるからです。

そのことについて、詳しくみていきます。

信用とは

国債は、お金と交換することができます。

政府は国債を発行して、投資家に売ります。

投資家は、政府から、国債を買います。

つまり、政府にお金を与えます。

国債を買った人は、満期までお金を持っていれば、政府からお金を返してもらえます。

しかも、利子をつけて返してもらえるので、国債を持つと利益が出ます。

これは、「国債に信用がある」状態です。

「満期までお金を持っていたら、利子付きで元本が返ってくる」と思えてる時は、国債に信用があるからです。

一方で、「国債に信用がない」状態というのがあります。

それは、「満期になってもお金を返してもらえないのではないか…?」と人々が疑っている状態の時です。

満期になった時、もし、日本政府が1円も持っていなければ、お金は返ってきません。

国債は、お金が返ってこない可能性もあるのです。

国債を発行しすぎると、信用がなくなる

政府が国債を発行しすぎると、信用がなくなります。

その理由を見ていきます。

政府が国債を発行すると、政府は、その場ではお金を手に入れることができます。

しかし、それと同時に、将来返さないといけないお金が増えるということになります。

これを投資家の立場から見てみます。

もし、政府がたくさんの国債を発行してると、不安です。

政府は「満期になったらお金を返す」と約束してくれています。

とはいえ、政府のお金が尽きたら、お金を返せないわけです。

投資家の選択肢は、2つです。

「満期まで国債を持ち続ける」か「債券市場で売る」かです。

もし、国債への信用がなくなると、投資家は、どうするでしょうか?

満期まで持ち続けたとしても、政府はお金を返してくれないかもしれません。

それなら、債券市場で売って、さっさと現金にしてしまう方がマシです。

こうなると、「国債を売りたい人」が増えます。

ギリシャの例

ここで、ギリシャの話をします。

ギリシャでは、「政府が破産するかもしれない」と人々が感じた時期がありました。

政府が破産したら、国債を持ってる投資家たちは、満期になってもお金を返してもらえなくなります。

政府が破産してしまうと、国債は、お金と交換できなくなります。

それは、投資家にとって困ります。

そのため、投資家のみんなは、一斉に国債を売ろうとしました

たくさんの人が一斉に、国債を売ろうとしました。

国債を売りたい人が多いのに、買いたい人は少ない状況になりました。

債券市場での国債の価格は、ものすごく下がってしまいました。

これを、「国債の暴落」と言います。

国債の発行数が増えすぎると、国債が暴落する

政府が国債をたくさん発行すると、ほしい人に十分に行き渡ります。

また、投資家の中には「本当にお金を返してくれるのか」という不安を抱える人が出てきます。

そして、債券を売ってしまいたい人が増えると、債券市場での国債の購入価格が下がります。

国債の価格が下がってしまうと、投資家はパニックになります。

なぜなら、明日はもっと価格が下がってるかもしれないからです。

そしたら、今日のうちに国債を売ってしまう方がマシです。

自分も早く手持ちの国債を売ってしまおうと考えます。

そうして、みんなが我先にと国債を売り始めると、国債の価格が暴落してしまうのです。

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