為替介入とは?なぜ為替介入で円安が止まるのか?イラストで解説

金利
スポンサーリンク

為替介入

「為替」とは「両替」のことです。

例えば、円をドルにすることや、ドルを円安にすることです。

また「介入」とは「上の人が何かをすること」です。

経済学では「政府が何かをすること」を「介入」と言います。

円とドルを両替することを為替介入と言います。

目的

政府が為替介入を行う目的は、円安や円高を止めるためです。

コロナ後の日本の場合は、円安を止めるために為替介入をした方がいいのではないか、と話し合われています。

円安のデメリット

円安は悪いことです。

円安の時は、物価が上がります。

つまり、買い物できる量が減ってしまいます。

円の価値が下がると、輸入品の値段が高くなり、物価が上がります。

日本では、多くのものが輸入品です。

輸入品が高くなると、私たちは、商品が高くて買えなくなるほど、物価が上がってしまうのです。

なぜ円安になったのか

なぜ円安になってしまったのでしょうか?

まず、日本は今まで30年も景気が悪い状態が続いていました。

そのため、日本では、銀行の金利を低くしていました。

銀行の金利を低くすると、景気を良くすることができるからです。

金利が低いと景気が良くなる理由は、金利が低い時は、買い物をするのがおトクだからです。

例えば、住宅ローンの時に返さなきゃいけない利息が少なくなるので、家を買うチャンスです。

こうして、大きな買い物をする人が増えるので、金利が低い時は、景気が良くなるのです。

一方で、アメリカはコロナが明けてから景気が良くなっています。

日本では、景気が冷え切っていますが、アメリカでは、景気が過熱しているのです。

そのため、アメリカでは、金利を上げて、過熱した景気を上げようという動きがあります。

銀行の金利を上げると、景気を冷ますことができるのです。

一方で、日本の景気はすでに冷えきっています。

そのため、景気を温めるために、日本では金利を低くしています。

このような背景があり「日本では金利が低いのに、アメリカでは金利が高い」という状況が出来上がりました。

日本では、銀行の金利が低いです。

つまり、日本で銀行にお金を預けても、あまり利子が増えません。

一方で、アメリカの銀行にお金を預けると、利子が増えます。

そうすると、日本の投資家は「アメリカの銀行にお金を預ければ、お金が増える」と考えます。

日本の銀行の金利が低くて、アメリカの銀行の金利が高いのであれば、お金をアメリカの銀行に置いておいた方がおトクです。

より金利の高い銀行にお金を預けた方が、お金が増えるからです。

しかし、アメリカの銀行にお金を預けるには、円をドルに変える必要があります。

そのため、日本の投資家は「円をドルに変えよう」と考えるのです。

「円をドルに変えたい」と考える人が増えます。

つまり「ドルが欲しい」と考えるようになります。

こうして、ドルの人気が高くなります。

円は人気がなくなります。

ドルの人気が上がると、相対的に円の人気が下がります。

円の人気がなくなると、円が安くなります。

誰も円を欲しがらないので、円が下がるのです。

円安になると、輸入品が高くなります。

日本は、たくさんのものを輸入しているので、輸入品が高くなると、皆んなが苦しみます。

そのため、円安を止めるために、政府が何かするべきだと考えられています。

円安を止める方法

円安を止める方法は、為替介入です。

円やドルの両替を政府がするということです。

政府は、たくさんのお金を持っています。

そのお金を使って、円を買うと、円の価値を上げることができます。

政府が円を買えば、円の人気が上がるので、円の価値が高くなるということです。

為替介入とは、円安や円高を止める方法です。

普段は、円とドルは、自由に売買されていて、政府は介入しません。

しかし、あまりに円安や円高が深刻になった場合は、政府が為替介入を行います。

タイトルとURLをコピーしました