個々の資本家が意図的に狙って生産する「特別剰余価値」というものがあります。
特別剰余価値とは何か?詳しく見ていきます。
機械化
まず、機械で商品を量産すると、早く商品が作れます。
自分の会社だけ機械化してる時に、特別剰余価値が生まれます。
例えば、周りの会社は、商品を作るのに時間かかるけど、自分の会社は、機械化してるおかげで、早く商品を作れるとします。
自分の会社だけ、すごい機械を持っていると、儲けられるのです。
これが、特別剰余価値です。
特別剰余価値とは、他の会社が持ってない機械を導入することで、儲かることです。
特別剰余価値
機械化すると、今までより短い時間で、お金を稼げます。
つまり、労働者の生み出す価値は増えます。
一方で、労働者は、「自分の生活費の分」しか給料として受け取りません。
機械化すると、短い時間で「自分の生活費の分」を稼いでしまうのです。
つまり、必要労働時間が短くなります。
すると、剰余労働時間が多くなります。
剰余労働時間が多くなれば、剰余価値が増えます。
この増えた剰余労働(利益)が「特別剰余価値」です。
儲ける方法
機械化すると、「社会的価値」と「個別的価値」の差額分だけ他の企業より多く儲けることができます。
これは、つまり「原価が安くなるから儲かる」ということです。
機械化すると、同じ時間内により多くの商品を作れるようになります。
そして、自分の商品を、他社と同じ値段(社会的価値)で売れば、儲けられるのです。
安く作れる分、儲かるということです。
すごい機械が必要
特別剰余価値を生み出すためには、他の会社が持ってないすごい機械が必要です。
また、すごい機械を持っていても、他の会社もその機械を欲しがります。
そして、真似してきます。
こうして、他の会社もその機械を使うようになれば、自社の特別剰余価値はなくなってしまいます。
注意点
最後に、注意点なのですが、会社は、儲かっても給料を増やしません。
儲かったら、その利益は、資本家のものになります。
労働者の給料は、いつでも「生活に必要な金額」だけです。