貨幣数量説が間違ってる理由とは?フリードマンへの反論

フリードマン
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フリードマンは、量的緩和は効果がないと考えました。

しかし、必ずしも効果がないとは言い切れません。

「フリードマンの意見には、欠点がある」と反論している人もいます。

フリードマンへの反論は、どんなものがあるのか、みていきます。

量的緩和

量的緩和とは、景気を良くするための作戦です。

量的緩和では、まずは、お金をたくさん刷ります。

そして、国のお金の量を増やします。

国のお金の量が増えると、みんな一斉にお金持ちになります。

国のお金をを増やすと、みんながお金持ちになるので、景気をよくすることができるのです。

貨幣中立説

貨幣中立説とは、量的緩和は効果がないということを説明するための理論です。

もしも、国民が一斉にお金持ちになったとします。

みんながお金に余裕がある状態になります。

そうしたら、お店の商品は値段が高くても売れるようになります。

お店の商品が高くなります。

せっかく給料が高くなったのに、お店の商品の値段も高くなったら、買い物できる量が変わりません。

「買い物できる量」のことを「購買力」と言います。

お金持ちの国民が増えても、国民の購買力が変わらないと、国民は豊かにならないのです。

これが、フリードマンたちが考えた貨幣中立説です。

貨幣中立説が間違っている理由

しかし、貨幣中立説が間違っていると考えている人もいます。

その理由は、お店の商品が高く売れたら、お店が儲かるからです。

お店が儲かったら、そのお店の店長は、さらに人を雇います。

お店が儲かっている時は、お店の人は「一緒に働く仲間を増やしたい」と考えます。

そのため、新しく人を雇います。

雇われた人は、失業者だった生活から、労働者としての生活へと変化します。

お店が人を雇うと、失業者が減ります。

さらに、労働力が増えるので、供給力が上がります。

失業者が減ったら、その分、国の生産力は上がります。

さらに、お店が儲かっている時は、お店は、オーブンやハンドミキサーなど新しい機械を買うかもしれません。

機械が増えると、もっと短い時間で商品を作れます。

機械があれば、より早く商品を作ることができます。

つまり、供給力が上がります。

フリードマンが間違えた理由

貨幣中立説を唱える人の間は、暗黙のうちに考えている前提があります

それは、作ったものは全て売れて、働きたい人は、みんな雇われると考えているということです。

もともと失業者はいなくて、労働力は、全て使われてると想定されているのです。

貨幣中立説の人は、国内のお金の量を増やしても意味ないと考えます。

設備も労働力も余っていないので、国民がお金をもらったとしても「新しい設備を作ろう」とか「新しく人を雇おう」とは、ならないのです。

だから、お金持ちのお客さんを増やしたところで、供給力は伸びようがないということです。

貨幣中立説の人は、設備はすでにフル稼働させてあって、失業者もいないと考えています。

つまり、供給力は、既にいっぱいいっぱいということです。

そんな中で、国内のお金を増やしても、既に、設備も労働力も、あるものは全て使っているため、供給力をこれ以上伸ばせないのです。

もともと、供給がマックスの状態なので、何が起きても、それ以上は発展しないのです。

つまり、国内のお金の量を増やしたとしても、経済は発展しないということです。

失業者はいる

しかし、現実世界では、失業者は存在します。

そして、国のお金が増えると、失業者を減らすことができます。

なぜなら、お金持ちの国民が増えたら、商品が良く売れて、お店が儲かるからです。

お店は、儲かるようになると「新しい設備を作ろう」「新しく人を雇おう」と考えます。

新しく人を雇うお店が増えると、失業者が減ります。

国内のお金を増やすと、失業者が減るので、生産力が上がるのです。

量的緩和は効果がある

フリードマンは、量的緩和は効果がないと考えました。しかし、必ずしも効果がないとは言い切れません

国のお金の量が増えると、人はビックリします。

例えば、ある日、急に給料が増えると、嬉しくてビックリします。

すると、嬉しさの勢いで、行動が変化することもあるのです。

給料が増えたら、人々は買い物をもっとします。

買い物するようになったら、モノが売れるようになります。

モノが売れるようになったら、企業が儲かります。

企業が儲かったら、従業員に給料を払えます。

さらに、新しい人を雇ったりもします。

こうして、失業者が減ります。

だから、世の中のお金の量が増えたら、失業者が減るのです。

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