重商主義とは、輸出を増やして、輸入を減らすことで国が豊かになるという考え方です
どのような考え方なのかみていきます
重商主義とは
重商主義とは、商工業を大切にする考え方です
重商主義の人は、輸出が好きです
なぜなら、輸出をすると、金銀を得られるからです
自分の国の商品を海外に輸出して、海外からは、なるべく買わないようにしました
こうして、出来るだけ、金銀を国内に溜め込んだのです
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1696-1024x557.jpg)
重商主義の人は、輸入はあまりしたくないと考えています
なぜなら、輸入をすると、金銀が海外に出て行ってしまうからです
「海外から商品を買うこと」=「金銀が海外に出ていくこと」です
金銀が海外に出ていくのは、嫌だったのです
そのため、あまり輸入をしないようにしました
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/02/IMG_2029-1-783x1024.jpg)
金銀が富
重商主義では、金銀こそが富であると考えられていました
重商主義の時代の人たちは、金銀を貯金することを重要視しました
その理由は、戦争になったら、お金が必要だからです
当時は、たびたび戦争が起きていたので、戦争が起きた時に困らないように、普段から金銀を貯め込む必要があったのです
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/02/IMG_2026-1024x956.jpg)
関税
輸入をしないようにするためには、国民が輸入品を買わないように工夫する必要があります
そのため、輸入品には、高い関税をかけました
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1697-1024x549.jpg)
関税とは輸入品にかける税のことです
税が高ければ、輸入品の値段が高くなります
つまり、関税とは、輸入商品の値段が高くなるようにする方法です
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1701-1024x556.jpg)
商品は、安い方がよく売れます
もし、りんごが2つあって、値段が違ったら、安い方が売れるのです
もし、輸入品の値段を高くすれば、相対的に、国産品が安くなります
国産品が安くなれば、国産品がよく売れるようになります
だから、関税で、輸入品の値段を高くしたのです
こうして、国民が輸入品を買わないようにすることで、輸入を減らしていきました
産業保護
輸入品に関税をかけることを、「国内の産業を保護する」と言います
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1711-1024x555.jpg)
この時代は、産業を保護することが大切だと考えられていました
産業の保護とは、自分の国の産業が成長できるするようにすることです
具体的には、海外からの輸入品に規制をかけたり、関税をかけたりすることです
輸入品を売れづらくすることで、国産品を応援したのです
植民地
この時代は、植民地を作る発想が出てきました
植民地を作って、そこから、原材料を安く買ったのです
また、自分の国で作ったものを、植民地に売りつけました
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1706-778x1024.jpg)
立場の弱い相手に商品を売りつけたら、相手はしぶしぶ商品を買ってくれます
そのため、当時の先進国は、植民地と不平等条約を結んで、貿易で富を増やしました
国際競争力
国を豊かにするためには、国際競争力を高くすることも大切です
競争力を高くするという意味は、他の国に負けないようにするということです
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1708-782x1024.jpg)
作物をより安く作れると、国際競争力が高くなります
つまり、勝つためには、作物を安く作ることが大切です
そのため、農業をしてる人の賃金を安くし、商品のコストを下げていきました
生産にかかるコストを下げることで、国際競争力を向上させたのです
その結果、労働者の賃金は安く抑えられ、長時間労働になりました
政府が産業に介入
政府は産業に介入しました
介入とは、国民を助けることです
貿易をしてる一部の商人を助けました
そして、その一部の商人は、大きな利益を得ました
その結果、富が一部の人間に集中するという問題が起きました
重商主義の背景
重商主義が流行った背景についてみていきます
重商主義が流行った16〜18世紀は、絶対王政の時代でした
王様たちは、自分の生活を維持するために、もっとお金が必要だったのです
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1703-799x1024.jpg)
重商主義で、金銀を国内に貯め込んだので、とても富が増えました
しかし、市民は、自由を制限されたので、不満が溜まっていったのでした
そんな重商主義をアダムスミスは反対しました。アダムスミスの思想については、こちら↓の記事から