重農主義とは?重商主義との違いやアダムスミスに批判された理由をイラストで分かりやすく解説

アダムスミス
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重農主義とは、18世紀後半のフランスで唱えられた経済思想です。

どのような考え方なのか見ていきます。

時代背景

まず、時代背景から見ていきます。

当時は、イギリスとフランスの間で何度も戦争が起きていました。

戦争には、お金が必要です。

そのため、それぞれの国は、もっとお金を稼ぐ方法を考えていました。

お金を儲けるために生まれた考え方は、重商主義です。

「商業」に重きをおく考え方です。

重商主義

重商主義とは、価値があるものは金銀であると言う考え方です。

金銀を集める方法は、輸出です。

例えば、イギリスは、毛織物を輸出していました。

輸出をすると、お金を払ってもらえます。

つまり、輸出をすると、貿易でお金を手に入れることができます。

そのため、輸出を頑張ってる会社だけを応援しようという考え方が広がりました。

輸出とは、海外にモノを売ることです。

つまり、商業です。

商業を重視する考え方を「重商主義」と言います。

重商主義の時代は、輸出で儲かってる会社は、政府からも、輸出奨励金というお金をもらいました。

つまり、お金持ちがさらにお金持ちになる仕組みでした。

そうして、商業は、どんどん発達してしました。

しかし、一部の人のもとにどんどんお金が集まる仕組みは、いろんな人に批判されるようになります。

重商主義への批判

重商主義を批判したのは、ケネーやアダムスミスです。

重商主義の考え方は、一部の人に富が集まりやすいです。

貧富の格差も広がるので、批判されました

重農主義

重商主義を批判した人のひとりは、ケネーです。

フランス人のケネーは「富は、農業だけが生み出す」と考えました。

商業は、モノを売っているだけで、何かを生み出しているわけではありません。

また、工業も、工場でものを組み立てているだけで、何かを生み出していると言うわけではありません。

しかし、農業は小さな種から大きな作物を生み出します。

しかも、食物が育つと、種ができます。

その種でまた新しい食物を育てることができます。

工業や商業は、形を変えて変化させているだけで、価値を生み出していません。

一方で、農業は、種が食物になり、また種をつけるという循環があります。

再生産できるので、農業で富を増やすことができる、とケネーは考えました。

アダムスミス

重商主義を批判した人は、もう1人います。

イギリスのアダムスミスです。

アダムスミスは価値のあるものは、金銀でも農業でもなく「人が働くことである」と主張しました。

人が働くから新しい価値が生まれます。

労働が価値を生み出しているので、一部の商人だけを優遇するのは間違っている、と主張しました。

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