金融政策ヒモ理論とは?漫画で分かりやすく解説

経済学入門

「金融政策ヒモ理論」という言葉あります。

これは、「金融引き締めは効果があるけど、金融緩和は効果がない」ということを説明する言葉です。

なぜ、ヒモなのかというと、ヒモは押すことができないからです。

ヒモは、引っ張ることができます。

例えば、本についたヒモを引っ張れば、本を移動させることができます。

しかし、ヒモを押しても、本は動きません。

ヒモを押して、本を動かすことは、できないのです。

引っ張ることは、金融引き締めです。

押すことは、金融緩和です。

金融引き締めは、効果があるけど、金融緩和は、効果があるとは、限らないのです。

金融引き締め

それでは、金融引き締めについて説明します。

金融引き締めとは、日本銀行が銀行からお金をもらうことです。

金融引き締めをすると、日本銀行のお金は増えます。

一方で、銀行のお金は減ります。

つまり、銀行が使えるお金は少なくなるのです。

銀行は、使えるお金が少なくなった時、どうするでしょうか?

お金が少なくなった時は、あまり国民にお金を貸せなくなります。

銀行は、国民にお金を貸しています。

しかし、お金が無ければ、お金を貸すことはできません。

お金がない時は、国民へ貸すお金の量が減ります。

すると、国民は、借りるお金の量が減ります。

国民が銀行からお金を借りることは良いことです。

なぜなら、借りたら、そのお金を使うからです。

お金を手に入れた国民は、買い物をします。

そうすれば、儲かるお店が増えます。

しかし、お金を借りる人が少なければ、お金を使う人も少ないです。

お金を借りないということは、お金を使わないということです。

こうして、買い物をする人を減らします。

買い物をする人を減らす目的で行われるのが、金融引き締めです。

金融緩和

次に金融緩和についてです。

金融緩和とは、「銀行がお金をたくさん持ってる」という状況を作ることです。

もし、銀行がたくさんお金を持っていれば

銀行は、民間企業にお金を貸しやすくなります。

銀行は、お金をたくさん持ってる時は、お金を貸す余裕が生まれます。

銀行からお金を借りる国民とは、民間企業です。

銀行がたくさんお金を貸してくれるなら、民間企業は、銀行からお金を借ります。

企業は、借りたお金を使って、工事を大きくしたりします。

借りたお金を使って、工場を大きくします。

その時、建築会社に、発注をかけます。

お金が使われます。

つまり、建築会社が儲かります。

お金を使う人が増えれば、経済が回ります

景気が良くなります

儲かる人が増えれば、景気が良くなるのです。

現実

しかし、金融緩和は、現実では、理想どうりにはいきません。

金融緩和とは、日本銀行が銀行にお金をあげることです。

そして、銀行が民間企業にお金を貸すことです。

しかし、実は民間企業はお金を大量に持っています。

既にお金が余っているのです。

「銀行からお金を借りたい」とは思っているわけではないので

銀行にお金がたくさんあっても、借りに行かないのです。

お金を借りたいと思ってないから、お金を借りないのです。

だから、銀行が、「お金を貸せますよ」と声をかけても

銀行からお金を借りる人は少ないのです。

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