インフレ
1970年代は、多くの国でインフレが起きました。
インフレとは、「インフレーション」の略で、お店の商品の価格がどんどん高くなってしまうことを指します。
急激なインフレは、人々の生活を混乱させてしまいます。
例えば、1970年代は、日本では、トイレットペーパーの価格がものすごく高くなりました。
日本でも、急激なインフレが起きたのです。
フリードマンの考え
アメリカの経済学者であるフリードマンは、1970年代のインフレは、中央銀行の判断ミスで起きたと考えています。
まず、フリードマンは、貨幣市場は、ジャガイモ市場と同じような働きをしていると考えています。
ジャガイモ市場について説明します。
ジャガイモがたくさんあると、「こんなにジャガイモいらないよ」となっていくので、1つのジャガイモの価値は下がります。
ジャガイモの価値はどんどん下がり、最後に増える一個は、ほとんど価値がなくなります。
同じように、国内にお金がたくさんあると、1ドルの価値は下がっていくはずです。
つまり、世の中のお金の量が多くなり過ぎれば、お金の価値が下がります。
お金の価値が下がるので、インフレになるのです。
1970年代は、中央銀行が、世の中のお金の量を増やした時期でした。
そのせいで、インフレが起きてしまったと、フリードマンは考えました。
そのためフリードマンは、「中央銀行が余計なことしなければよかったのに」と主張しました。
フリードマンへの批判
しかし、フリードマンを批判した人は、別の考え方をしました。
1970年代にインフレが起きたのは、中央銀行のせいではなく、石油の価格が上がったからなのです。
1970年代は、オイルショックが起き、中東の国々が、石油の価格を高くしました
そして、世の中のモノの値段が高くなったのです
1970年代のインフレは、中央銀行が引き起こしたものではなく、オイルショックが引き起こしたものなのです。