フリードマンは「唯一、政府がやるべきことは、貨幣供給量のコントロール」と言いました。
これは、どうゆうことなのでしょうか?
簡単に解説していきます。
政府がやるべきこと
フリードマンは、「唯一、政府がやるべきことは、貨幣供給量のコントロール」だと主張しました。
貨幣供給量とは、中央銀行が、国に増やすお金の量のことです。
中央銀行は、国のお金の量を増やすことができるのです。
なぜお金を供給する必要があるのか?
ところで、なぜお金を供給する必要があるのでしょうか?
それは、世の中はモノが増え続けているからです。
もし、モノが増えているのに、お金が増えないと、デフレになってしまいます。
そのため、モノが増えるスピードに合わせて、お金を増やす必要があるのです。
フリードマンの意見
フリードマンは、「唯一、政府がやるべきことは、貨幣供給量のコントロール」だと主張しました。
つまり、それ以外は何もしない方が良いということです。
具体的に言うと、政府がやるべきでは無いことが2つあります。
それは、財政政策と、裁量的な金融政策です。
政府がやるべきではないこと
財政政策
マネタリストたちは、財政政策はしなくていいと考えています。
なぜなら、財政政策は、税金を無駄遣いすることだと考えているからです。
裁量的な金融政策
マネタリストたちは、ルールに基づいた金融政策だけをするべきで、裁量的な金融政策は、するべきではないと考えています。
裁量的な金融政策とは、(気まぐれに)国にお金を供給しまくることです。
マネタリズムの人たちは、一定のルールで金融政策を維持する方がいいと考えています。
景気の安定や経済成長のためには、ルールを設定し、あとは市場原理に委ねるべきだと、フリードマンは主張しました。
市場原理に委ねる
「市場原理に委ねる」とは、「政府が市場に介入しない」と言うことです。
労働市場について説明します。
まず、労働者は、賃金が高い時は働きたがりますが、賃金が安くなると、仕事をやめてニートになると考えられています。
または、生活費があまりに高い場合もニートになると考えてられています。
例えば、政府が市場に介入して、賃金を高くしたとします。
すると、人々は働きたがります。(失業者が減ります)
しかし、賃金が高くなると、モノの値段も高くなります
そうしないと、会社が利益を得られないからです。
次に、モノの値段が高くなると、人々の購買力は下がります
購買力とは、「その金額でどれだけ買い物できるか」ということです
モノの値段が高くなると、買い物できる量が減るのです
労働者は、こうなると働く気分になりません。
仕事を辞めてニートになります。
だから、フリードマンは「政府が市場に介入しても意味がない」と考えているのです。
介入しても、問題を解決することはできないから、フリードマンは「市場原理に委ねるべきだ」と主張しました。