世界恐慌
世界恐慌とは、世界中が不景気になった時期のことを指します。
世界中の人が同時に貧乏になってしまったのです。
世界恐慌の時は、それぞれの国は「自国の産業を守る」努力をしました。
自国の産業を守るとは?
例えば、日本人にとって「自国の産業を守る」というのは、「日本の会社を潰さないようにすること」です。
そのためには、例えば果物を買うのではあれば、外国で作られた果物を買うのではなくて、日本で作られた果物を買うようにするのです。
ちなみに、「海外で作られた商品」を「輸入品」と言います。
また、「日本で作られた商品」を「国産品」と言います。
国産品を応援
国産品を応援する方法は、国産品をたくさん買うことです。
しかし、国民に「国産品を買え」と命令することは出来ません。
国産品を買ってもらうようにする必要があります。
そのために、「輸入品と比べると、国産品の方が安い」という状況を作ります。
なぜなら、お客さんは、安い商品を買うからです。
関税
関税とは、輸入品の値段を高くする方法です。
「輸入品を買うなら税金を払って」というルールのことを関税と言います。
お客さんは、輸入品を買うときに、税金を払わなければいけません。
輸入品を買う時に、たくさんお金を払う必要があるのです。
つまり、「輸入品の値段が高くなる」ということです。
こうなると、お客さんは、輸入品を買わなくなります。
なぜなら、お客さんは、高い商品を買いたくないからです。
関税をかけて、輸入を止める
関税をかけると、輸入品が売れなくなります。
輸入品が売れなくなると、輸入をしなくなります。
なぜなら、輸入をしても売れないからです。
保護貿易
保護貿易とは、輸入品に関税をかけることです。
輸入したくない時、政府は、保護貿易をします。
ちなみに、「保護貿易」の対義語は、「自由貿易」です。
保護貿易は、あまり貿易をしない状態です。
一方で、自由貿易は、たくさん貿易ができる状態です。
保護貿易のデメリット
しかし、もし、全ての国が当時に保護貿易をすると、悪いことが起きます。
お互いに、「海外から買いたくない」と言い張り合うと、「海外のお客さんに自国の商品を買ってもらえなくなる」のです。
つまり、お互いに輸入を止めると、輸出も止まります。
そうしたら、今まで輸出をして稼いでいた人が、お金を稼げなくなります。
ブロック経済
ブロック経済とは、仲間(植民地)以外の国からの輸入を止めるということです。
イギリスは、世界恐慌の時に、ブロック経済にすることで、自国の産業を守りました。
仲間だけがお金を稼いで、それ以外の国が貧しくなっても放置しました。
第二次世界大戦へ
ブロック経済で悪影響があったのは、ドイツ・イタリア・日本などの「仲間(植民地)がいない国」です。
経済が深刻な状態になり、第二次世界大戦のきっかけにもなりました。