通貨量
私たちは、お金を使って生活しています。
お金のことを「通貨」と言います。
国の中の通貨量は、多すぎてもダメだし、少なすぎてもダメなのです。
景気が冷え込む
もし、国の中の通貨量が少なすぎる場合は、「景気が悪い」という状態になります。
景気が悪いというのは、みんながお金を稼げていない状態です。
国の中のお金が少ないから、みんなにお金が行き渡らないのです。
こんな時は、お店の商品は、「安くしないと売れない」状況になります。
そのため、全国のお店の商品の値段が安くなります。
ちなみに、「全国のお店の商品の値段」のことを「物価」と言います。
物価が安くなることを「デフレ」と言います。
また、デフレの状態を、「冷え込む」と表現することもあります。
景気が過熱する
一方で、国内のお金の量が多すぎてしまうと、「景気が良すぎる」という状態になります。
この時は、商品が高くても売れるようになるので、物価が高くなります。
物価が高くなることを「インフレ」と言います。
また、インフレの状態を、「過熱する」と表現することもあります。
金融政策
国内のお金は、多すぎてもダメで、少なすぎても、ダメです。
そのため、「ちょうどいい量」にする努力をします。
この努力のことを「金融政策」と言います。
金融政策は、日本銀行が行います。
金融政策は、以下の2つのパターンがあります。
・過熱しすぎた経済を落ち着かせる(冷ます)→金融引き締め
・冷え込みすぎた経済を刺激する(温める)→金融緩和
国内のお金の量が多すぎると、景気が良すぎて過熱してる状態なので、日本銀行は、通貨量を減らす金融政策を行います。
過熱してる景気を冷ますことを、「金融引き締め」と言います。
一方で、冷え切った景気を刺激する(温める)ことを「金融緩和」と言います。
国内のお金が少なすぎると、景気が悪い状態なので、日本銀行は、通貨量を増やすために、金融緩和を行います。
マネタリーベース
国内のお金のことを「マネタリーベース」という言い方をすることもあります。
金融政策とは、日本銀行がマネタリーベースを調整することなのです。
マネタリーベースは、多かったら減らし、少なかったら増やす必要があります。
日本銀行
日本銀行とは、日本に一つしかない建物です。
一方で、銀行は、日本にたくさんあります。
通貨量を操作(調節)するのは、日本銀行です。
3つの金融政策
金融政策は、以下の3種類があります。
公定歩合操作
公定歩合操作を変更することで、市場に流通される通貨量を調節する政策です。
景気が過熱している時は、公定歩合を高くします。
景気が悪い時は、公定歩合を低くします。
公開市場操作
日本銀行が国債を売買して、市場に流通される通貨量を調節する政策です。
景気が過熱している時は、売りオペをします。
そして、景気が悪い時は、買いオペをします。
預金準備率操作
預金準備率を引き上げたり、引き下げたりすることによって、市場に流通される通貨量を調節する政策です。
景気が過熱している時は、預金準備率を上げます。
景気が悪い時は、預金準備率を下げます。