アメリカのレーガン大統領は、「強いアメリカを復活させる」ために、レーガノミクスを行いました。
どのような政策だったのか、見ていきます。
時代背景
レーガン大統領が大統領になる前の1970年代は、不況が続いていました。
また、1973年、中東産油国は、石油価格を70%高くしました。
そのため、アメリカなどの先進国諸国は、中東から石油を買うために、たくさんのお金を払わなければいけなくなりました。
これは、オイルショックと呼ばれています。
そして、石油の価格が高くなると、世の中のいろんな商品の価格も高くなります。
なぜなら、石油は、いろんな商品を作るために使われているからです。
こうしてアメリカは、景気は悪いのに、物価は、どんどん高くなってしまいました。
景気が悪いということは、国民にとっては、生活費に使えるお金が少ないということです。
また、お店の商品の価格が高くなるということは、買い物できる量が減ってしまうということです。
こうして、国民の生活がどんどん苦しくなっていったのです。
この状況をスタグフレーションと言います。
レーガノミクス
「レーガノミクス」は、1980年代にアメリカのレーガン大統領が行った政策です。
当時、アメリカはスタグフレーションと失業に苦しんでいました。
そのため、レーガノミクスと呼ばれる政策を行うことで、景気を良くしようとしました。
税金を減らす
まず、レーガン大統領は、「景気が悪い理由は、税金が高すぎるからだ」と考えました。
税金が高いと、国民にとっては、働いてもお金が税金として政府に奪われてしまいます。
そんな状況では、働くモチベーションを保つことができません。
そのため、レーガン大統領は、税金を減らすことで、国民に働くモチベーションを持ってもらおうとしました。
また、税金が減れば、国民は、買い物に使えるお金が増えます。
こうすることで、全国のお店がもっと儲かって、景気が活性化するはずでした。
軍事支出を拡大
その一方で、レーガン大統領は、軍事支出を拡大しました。
なぜなら、当時のアメリカは、ソ連と敵対関係にあったからです。
アメリカと、ソ連は「東西冷戦」と呼ばれる状況にありました。
アメリカは、ソ連にに負けないようにする必要があったのです
そのため、レーガン大統領は、軍事支出の増額をしました。
レーガノミクスの結果
レーガノミクスの結果としては、景気は良くなりませんでした。
税金を少なくして、軍事費を増やしたため、政府の借金をたくさん作り出してしまったのです。