マイクロファイナンスとは、「貧しい人に起業をさせることで、貧困を削減しよう」という考え方のもと生まれました。
また、マイクロファイナンスのおかげで、多くの人々が貧困からの脱出に成功しています。
それでも、現実には、貧しい労働者はたくさんいます。
なぜ、彼らはマイクロファイナンス機関からお金を借りようとしないのでしょうか?
見ていきます。
マイクロファイナンスとは
マイクロファイナンスとは、貧しい人にもお金を貸している機関です。
そのため、人々は貧しくても起業して自分のビジネスを大きくさせることができます。
また、マイクロファイナンスのすごさは金利が高すぎないことです。
手の届く金利でお金を借りれるようになったことが、画期的だったのです。
貧困がなくならない理由
マイクロファイナンスの登場により、貧しい人々は、手の届く金利でお金を借りれるようになりました。
しかし、それでもマイクロファイナンスからお金を借りようとしない人もいます。
手の届く金利でお金を借りれるようになったのに、なぜお金を借りようとしないのでしょうか?
その理由は、マイクロファイナンスが「連帯責任」を重んじるからです。
連帯責任
マイクロファイナンスは、1人の人にお金を貸すのではなく、グループにお金を貸しています。
そして、誰かがお金を返せない場合は、他のメンバーが、代わりにお金を返すという仕組みになっています。
グループメンバーたちが、連帯責任でお金を返していくのです。
つまり、グループメンバーたちは、お互いに監視し合う必要が出てきます。
結果として、他人のことに口出ししたくない女性は、マイクロファイナンスに参加したがらないのです。
さらに、リスクの高いことはできないというデメリットもあります。
マイクロファイナンスは、連帯責任でお金を返していきます。
そのため「絶対に失敗しない方法で起業してほしい」とお互いに感じるのです。
グループのメンバーたちは、グループの他の人たちには、なるべく安全に振る舞って欲しいと考えています。
起業というのは、「100%成功する」なんて確証は得られない挑戦です。
起業にはリスクがあって、時々は失敗して倒産するものなのです。
しかし、マイクロファイナンスの「連帯責任」という考え方が、「失敗を恐れる」ことに繋がっているのです。
とはいえ、マイクロファイナンスが大規模に広がったことは、ものすごい成果です。
貧しい人に向けたプログラムの中で、マイクロファイナンスほど多くの人を助けたものはありません。
マイクロファイナンスに欠点があったとしても、多くの人々を貧困から脱出させたという事実が素晴らしいことであることには変わりありません。