こんにちは。私は、マレーシアで生まれて日本で育ちました。
今回は、アフガニスタン人と2人で、性教育というテーマで話し合ってみたので、ここにまとめます。
きっかけ
まず、なぜいきなりこんなテーマで話したくなったのかのきっかけについて書きます。
きっかけは、私が、インドネシア人の友達と女子会をしてた時の事でした。
インドネシア人の友達は、「21歳になったのに、子どもの産み方を知らないことに不安がある」と言っていました。
もし、好きな人ができたり、男性と2人っきりにならなければいけないシチュエーションになってしまった時に、どうやって身を守れば良いのか分からないからです。
インドネシアやマレーシアやアフガニスタンのようなイスラム教の国では、「男女が2人っきりになる」という状況はありません。
しかし、日本では、働く中で、男女が2人きりになる状況もどうしても出てきてしまいます。
そのため、自分を守る方法を知っておきたいというのが、インドネシア人の友達の意見でした。
早すぎる妊娠について
話は変わりますが、早すぎる妊娠の問題は、特に途上国のあいだで、問題になっています。
私は、14歳の時に、バングラデシュに行ったことがありますが、そこで、同じく14歳のバングラデシュ人の女性と友達になりました。
しかし、彼女には、2歳の息子がいました。
彼女は、12歳で出産を経験したのです。
彼女が生まれた家庭は貧しく、子どもを育てるほどのお金がなかったそうです。
そのため、「早く結婚させることで、家を追い出されたのだ」と通訳の方は、説明しました。
当時の私は、14歳だったので、それを「不幸」と決めつけて良いのか分かりませんでした。
しかし、大人になった今は、早すぎる妊娠には問題点があると考えるようになりました。
早すぎる妊娠の問題点
早すぎる妊娠の問題は、赤ちゃんの生存率が下がる事です。
思春期の間に出産をしてしまうと、50%の確率で赤ちゃんが亡くなってしまいます。
また、お母さんの身にも大きな負担がかかります。
早すぎる妊娠は、赤ちゃんもお母さんも、命の危険にさらされるのです。
また、お母さんが学校を中退しなければいけなくなってしまうという問題もあります。
途上国などでは、妊娠してしまうと、学校を辞めさせられてしまうことが多いです。
妊娠をしなければ、その後、良い学校を卒業して、良い職場に就職する可能性もあったのに、その未来が失われてしまうのです。
お母さんの人生を台無しにするという意味でも、早すぎる妊娠には、問題点があります。
インタビューへの経緯
これらの経験を通して、私は、イスラム教徒の男性側の意見が聞きたくて、今回は、カイハンにインタビューをお願いしました。
男女が2人っきりになってはいけない
まず、イスラム教徒の中での鉄則である「男女が2人っきりになってはいけない」というルールについてです。
カイハンに聞いたところ、これは、ルールというよりは、マナーとして根付いているのだそうです。
イスラム教の国で、性教育を広められるか?
次に、イスラム教の国で、性教育を広められるか?という質問をしました。
カイハンは「性教育の話は、恥ずかしいから話題にしないけど、必要だと思う」と言っていました。
アフガニスタンでは、赤ちゃんが生まれれば、「神様の贈り物だ」と受け取られます。
しかし、自分でも、そのタイミングをコントロールできるのであれば、その方が良いのだと彼は主張しました。
外国人が避妊法について教えて良いのか
次に、外国人がアフガニスタン人に、避妊法について教えたら、アフガニスタン人は、どう感じるのかについてです。
なんと、20年ほど前は、アメリカ人が、性教育について教えたり、避妊用の薬を配ったりしていたそうです。
それは、アフガニスタン人にとって良い活動だという印象を与えました。
そのため、もっとその活動が増えてほしいのだそうです。
文化の尊重か?母体の尊重か?
私が懸念していたのは、性教育をイスラム教の国で行うと「現地の文化を尊重していない」と受け取られてしまうのではないか、という点です。
それに対して、カイハンは「文化を守ることより、お母さんと赤ちゃんを守ることの方が大切だ」と主張してくれました。
たしかに、初めのうちは、活動に対する反感を持つ人がいるかも知れません。
しかし、必要性を説明すれば、徐々に受け入れられていくはずだ、とカイハンは言いました。
反感を買わないために
ただし、性教育を行う時は、あくまでも同性どうしで教え合うべきなのだそうです。
つまり、男性は、男性に教えて、女性は女性に教えるべきだという事です。
その理由は、異性から性教育を受けたら、恥ずかしいからです。
この意見には私も賛成しました。