債券市場とは、国債を売ったり買ったりする場所のことです。
債券市場では、国債が売買されています。
その売買には、政府は関与しません。
投資家(国民)が勝手に互いに売買しています。
また、債券市場では、国債の値段が変わります。
国債の魅力が高い時は、国債が高く売れます。
国債の魅力が薄れると、国債が安くなります。
つまり「投資家たちが国債を欲しがるかどうか」で国債の値段が決まるのです。
投資家のみんなが国債を欲しがる時は、国債の値段が上がります。
投資家のみんなが国債を欲しがらない時は、国債の値段は下がります。
国債の値段が下がると、国債の利回りは上昇します。
この理由を説明します。
例えば、Aさんは、100万円で、国債を買ったとします。
つまり、Aさんは、100万円を払って、国債を買いました。
国債を持っておくと、定期的に利子が手に入ります。
「利子」と「利息」は、同じものを指しています。
この利子の大きさは、発行されるタイミングで決まって、上がったり下がったりはしません。
国債は、国から買います。
例えば、Aさんは、100万円を払って、国債を買いました。
この100万円は、「元本」と言います。または、「額面価格」と言います。
Aさんが、満期まで国債を持っておくと、100万円の元本と、利子が手に入ります。
もちろん、満期まで持っていていれば利子が手に入ります。
しかし「途中で、国債を売る」という選択肢もあります。
国債は、債券市場で売ることができるからです。
ちなみに、債券市場では、国債の値段は、上がったり、下がったりします。
元本の金額は変わりませんが、債券市場での販売価格は、変わるのです。
例えば、Aさんは、99万円で、売ることになったとします。
Bさんは、Aさんから、99万円で国債を買いました。
これを満期まで持っていると、Bさんは、100万円もらうことができます。
債券市場で、国債を安く手に入れても、後でもらえる利子は額面価格の何割と固定しているので、安く手に入れられれば、それだけお得になります。
Bさんから見ると、99万円を払って、100万円をもらうので、1万円おトクです。
この1万円が利回りです。
(もっと厳密に言うと、債券投資でもらえる利益の全部のことを、利回りと言います)
おトクな国債とは、利回りがいい国債です。
国債の値段が安い時は、国債の利回りは良くなります。
国債の購入価格が下がれば,お得になって利回りはよくなるのです。
債券市場での購入価格が上がったり下がったりするので、結果的に利回りが悪くなったり、よくなったりする、ということです。
現在、「国債が売られて値下がりし、逆に利回りは上昇」しているのです。