MMTは「Modern Monetary Theory」の頭文字を取ったもので、現代貨幣理論のことです。
どのような考え方なのでしょうか?
見ていきます。
国債を大量に発行しても問題ない
MMTは、「国債を大量に発行しても問題ない」とする考え方です。
国債とは、お金と交換できる紙です。
政府が、国債を発行します。
すると、お金を得ることができます。
反論①
一つ目の反論は、「デフォルトになってしまうのではないか?」というものです。
デフォルトとは、国債を買ってくれた人にお金を返せなくなることです。
説明します。
まず、国債を発行すると、政府は、お金を得ることができます。
その理由は、投資家が国債とお金を交換してくれるからです。
これは、政府が投資家から、お金を借りている状態です。
つまり、国債を発行するということは、投資家から「お金を借りる」ということです。
このお金は、満期になったら投資家に返す必要があります。
国は、「満期になったら、お金を返す」と約束してくれています。
しかし、お金を返すのは、大変です。
お金を返すためには、お金を用意する必要があります。
政府にお金がなければ、お金を返すことはできません。
お金を返せないことを「デフォルト」と言います。
デフォルトになると、お金を貸した投資家(国債を買った投資家)が困ってしまいます。
これが、国債を発行しすぎることのデメリットです。
しかし、これに関して、MMTの考え方をする人は、「心配する必要はない」と考えます。
なぜなら、国債は、永遠に発行し続ければいいからです。
国債を発行すれば、お金を生み出すことができます。
お金生み出し続ければ、「お金を返せない」ということにはなりません。
デフォルトを心配する必要はないのです。
反論②
国債を買う投資家がいなくなるのではないか?
政府は、国債を発行することで、国債を返済しています。
国債とは、政府にとっては「借りたお金」です。
つまり、借金です。
日本政府の借金は、どんどん増えています。
そんな日本政府にお金を貸すのは、投資家にとっては少し不安です。
きっといつか、日本政府から国債を買う投資家はいなくなってしまうかもしれません。
国債を買う人がいなければ、新しい国債を発行できなくなります。
新しい国債を発行できないなら、古い国債の返済もできなくなります
そしたら、デフォルトが起きてしまいます。
しかし、これに関して、MMTの考え方をする人は、「心配する必要はない」と考えます。
なぜなら、投資家が国債を買ってくれないなら、日本銀行に買ってもらえばいいからです。
日本銀行は、お金を生み出すことができる場所です。
政府が無限に国債を発行しても、日本銀行も無限にお金を発行できるので、問題ないのです。
反論③
インフレになってしまうのではないか?
日本銀行が、無限にお金を発行してしまうと、インフレになってしまうかもしれません。
インフレとは、お金が増えることで、1円の価値が下がることです。
日本のお金の量が増えすぎると、インフレになります。
つまり、円の価値が下がってしまいます。
円の価値が下がってしまうと、大変です。
円を持ってるだけで、財産が減ってしまうのです。
例えば、円で貯金をしてる人にとっては、悲しいことです。
円を持ってるだけで、自分の財産の価値がどんどん減ってしまいます
こんな時は、円を持ち続けることが危険です。
円をドルに変えてしまう方がいいです。
これに関して、MMTの考え方をする人は、「気をつけてさえいれば、心配する必要はない」と考えます。
なぜなら、インフレを心配してる場合じゃないからです。
MMT理論とは
最後に、MMT理論についてまとめます。
MMT理論とは、「政府が国債を作りまくっても、日本銀行がお金を刷りまくってくれるから、無限にお金を生み出せる」という考え方です。
インフレにならない限り、国債はいくら発行しても問題はないのです。