クズネッツの逆U字仮説とは?イラストで分かりやすく解説

経済学入門

クズネッツ曲線とは?

第二次世界大戦が終わったあと、世界はだんだん平等になっていきました。

資本主義は、放っておくだけで、自然と平等になるのかもしれません。

それについて説明したのがクズネッツ曲線です。

クズネッツは、マルクスを否定する意見を述べました。

そこで、まずはマルクスの考え方を紹介します。

マルクスの意見

マルクスは、資本主義という言葉を生み出した人だとも言われています。

マルクスは、「資本主義」という言葉をネガティブに使いました。

資本家(会社の偉い人)は、労働者を奴隷のように使います。

しかも、労働者が過労で倒れたら、クビにしてしまいます。

倒れるまで働かせるのに、倒れたら責任を取らないのです。

倫理観がありません。

そのためマルクスは「資本主義は良くない」と主張しました。

そして、いつか労働者は、資本家を倒すと考えていました。

クズネッツの意見

クズネッツは「マルクスは間違っている」と考えました。

資本主義は、初めの頃は、たくさんの不平等が起きるかもしれません。

しかし、時間が経てば、だんだん平等になっていくと考えたのです。

クズネッツは「資本主義を放っておけば、貧富の格差は改善する」と主張しました。

それを証明するために、各国のGDPデータを集めて、歴史的な変化をデータにしました。

クズネッツの研究によると、1913年から1948年までのアメリカは、貧富の格差が改善しました。

格差が縮小した理由

クズネッツは、格差が縮小した理由を考えました。

それが次の通りです。

まず、資本主義の最初のころは、会社が少ないです。

ライバルが少ないから、資本家(会社を作る人)は、会社を作りやすいです。

少ない会社が、工業化の恩恵を受けて儲かります。

この時期は、格差は拡大します。

でも、経済が成長するにつれて、会社の数が増えます。

ライバルも増えて、お客さんを奪い合う状況になります。

会社を立てても、儲かりづらくなります。

お金を山分けすることになるので、

一部の人にお金が集中することがなくなります。

つまり格差は、最初の方は広がりますが、後半は小さくなるります。

これを、グラフにすると「逆U字」の形になります。

工業化が進むにつれて、極端な高所得者も低所得者も減って、中流層の人々が増えます。

これがクズネッツの考え方です。

私の意見

しかし、現実では、会社が儲けを奪い合っているのではなく、一つの会社にお金が集中することが多いように思います。

大きな会社がお客さんからの人気を集めると、他の会社が育ちにくいのです。

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