自由に競争をさせると、勝つ人と負ける人がいます。
勝った人は、いい思いをします。
一方で、負けた人は、残念な人生になります。
こんな時、負けた人を助けるべきでしょうか?
負けた人を「助けるべきだ」と考える人は「大きな政府」と呼ばれています。
大きな政府と小さな政府
大きな政府とは「国民は助け合うべきだ」という考え方をしてる人たちのことです。
この世界には、お金持ちの人もいるし、貧しい人もいます。
また、健康な人もいるし、生まれつき健康じゃない人もいます。
だから、助け合いが大切なのです。
大きな政府では、平等を大事にします。
大きな政府は「貧しい人を助けるべきだ」と考えています。
一方で、小さな政府は「人は自立して生きるべきだ」と考えています。
小さな政府の人は、弱虫が嫌いです。
新自由主義者のフリードマンは「自分のことを枯葉だと考えるな」と語っています。
人は枯葉ではないので、自分の問題は、自分で解決できるはずだ、と考えています。
小さな政府では、運がいい人がいい思いをします。
大金持ちになったらラッキーです。
貧乏になったら自己責任です。
小さな政府では、自由を大切にします。
政府の役割の違い
大きな政府と、小さな政府では、政府の役割が違います。
大きな政府では「政府にはたくさんの役割がある」と考えられています。
貧しい人を助けたり、一部のお金持ちばかりが稼いでしまうことのないようにルールを作ったりすることです。
平等な世界を作るためにはたくさんのルールが必要です。
政府の仕事が多いので、政府で働く人の数も多くなります。
政府で働く人の数が多いから「大きな政府」と呼ばれます。
一方で、小さな政府では、政府は最低限のことしかしません。
政府の仕事は、敵から国民を守ることだけです。
政府の役割が少ないので、政府で働く人の数は減ります。
そうすることで政府が小さくなっていきます。
小さな政府とは「貧しい人たちを助けなくていい」と考える人たちのことです。
だから政府の仕事が少ないのです。
税金
大きな政府と小さな政府は、税金への考え方も違います。
大きな政府の人は、税金を増やそうとします。
お金を持ってる富裕層から、ゴッソリと税金をとって、貧しい人に配ります。
これを「富の再分配」と言います。
「富」とは、お金のことです。
「再分配」とは、集めてみんなに平等に配るという意味です。
富の再分配をたくさんすると、平等な世界を作ることができます。
一方で、小さな政府の人は、税金が嫌いです。
なぜなら、税金とは、弱者を助ける仕組みだからです。
税金とは、お金を稼いでいる人からお金を集めて、みんなのために使う仕組みです。
強者は、税金があまり好きじゃありません。
お金をたくさん稼いでも、政府がどんどんお金を奪っていくと、自分の取り分が減ります。
彼らは「成果が自分のものにならないのなら、働くモチベーションが下がる」と考えています。
そのため、小さな政府の人は、税金を減らすべきだと考えています。
小さな政府の人は「自分の褒美は自分のものだ」と考えています。
なぜなら、努力したおかげで、自分がお金持ちになったと考えているからです。
なので、自分が稼いだお金で、貧しい人を助けるのは嫌なのです。