サブプライムローン問題とは?イラストで分かりやすく解説

経済学入門
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サブプライムとは?

プライムとは、「お金を持ってるお客さん」のことを指します。

お金を貸したら、絶対返してくれる人は、プライムと呼ばれます。

一方で、「お金を貸しても返せなさそうなお客さん」は、サブプライムと呼ばれます。

サブとは、「下位の」や「2番手」という意味があります。

プライムとは、「すごく良い」という意味です。

ローンとは、「借金」のことです。

返済能力の低い人たちのことを、サブプライムと言います。

サブプライムローンには、3つの特徴があります。

特徴①貧しい人にお金を貸す

特徴②高金利

特徴③借りたお金で購入した家が担保になる

特徴①貧しい人にお金を貸す

サブプライムローンの特徴は、お金を返せるのかどうか分からないような人にお金を貸すことです。

例えば、定期的な収入がない人や、クレジットカードの支払いを滞納したことがある人は、サブプライムローンでお金を借ります。

日本の場合は、お金を返せなさそうな人には、お金を貸しません。

しかし、当時のアメリカは、お金がない人でもお金を借りることができてしまいました。

特徴②高金利

サブプライムローンでは、あえて、お金を返す能力がない人たちに、借金をさせました。

お金を返す能力がない人たちに、貸すお金は、金利が高いです。

しかし、金利は、1年目は安くしてあげました。

1年目は、金利が安くてお金を返しやすいので、実際に家を借りて、ローンを払える経験をします。

そして、お金を順調に返せるという気持ちにさせます。

でも、2年目以降は、急に金利が上がります。

そのため、借金の利子が返せなくなります。

お金を払えない人は、家を手放さなければいけません。

お金を払えない人たちは、家を失います。

このように、「家を与えては、奪い取る」と言うことを繰り返しました。

お金を返すことができないと分かった上で、お金を借りさせて、家を与えた後、お金を返せなくなったタイミングで家を取り上げたのです。

お金を返してくれるかどうか分からない人には、高い金利で貸すのが社会のルールです。

では、なぜ金利が高いのでしょうか?

なぜ、お金を返せないような人に対して、高い金利でお金を貸すのでしょうか?

それは銀行から見れば、お金を返してもらえなかったら、回収できなかった分を何とか穴埋めしなければならないからです。

例えば、3人にお金を貸したとします。

そのうち1人がお金を返さなかったとします。

そしたら、残りの2人にその負担を背負わせるのです。

つまり、残りの2人は高い金額を返さないといけないと言うことです。

何万人と言う人にお金を貸せば、何%の人がお金を返さずに逃げてしまうかと言うデータを取ることができます。

そのデータをもとに、最初から何%の人がお金を返さないと言うことを前提に考えます。

そして、残りの人から回収すれば、利益が上がるように高い金利をつけます。

つまり、サブプライムローンで高い金利を払っている人は、お金を払わずに逃げた人の分まで払っていると言うことです。

特徴③家が担保になる

サブプライムローンの三つ目の特徴は、借りたお金で購入した家が担保になることです。

お金を返せなかった場合は、家を返却するということです。

もし、お金が返せなくなったら、担保の家を返して終わりです。

借金が返せなかったら、その家の鍵をローン会社に送って、家から出て行けばそれでおしまいです

借金が残る事はありません。

住宅ローンを借りる人も気が楽です。

そのため、高い金利でも、サブプライムローンを気軽に借りる人がたくさんいました。

アメリカでは2002年くらいから、このサブプライムローンを借りる人が増えていきました。

当時のアメリカでは、家の値段はどんどん上がっていました。

その理由は、みんな、家が欲しい!と感じていたからです。

みんなが「家がほしい」と感じてる時は、家の値段は高くなります。

例えば、家を貸して、一年後にお金が返せなくなったとします。

その一年の間に、家の土地の価格が上がっているかもしれません。

そしたら、家を売れば、お金が稼げます。

お金を返せない時は、家を売れば、儲けたお金で借金が返せます。

サブプライムローンで借金をしてしまったとしても、家を買っていれば、しばらくすると、買ったよりも高い値段で売れます。

お金を貸す側にしても、返してもらえなくなったら、担保にしている土地や家を売れば、むしろ土地の値段が上がっているので、利益が出ます。

こうして、サブプライムローンで借金をする人がどんどん増えていきました。

しかし、2006年このブームは突然終わってしまいました。

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