今回は、経済学のそれぞれの思想の違いを見ていきます。
経済学で議論されるトピック
正解が存在していれば、議論はおきません。
しかし、正解がないと、議論は起きます。
経済でよく議論されるのは、自由市場経済というテーマについてです。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_4388-1024x808.jpg)
自由市場経済が大好きな人もいれば、大嫌いな人もいます。
そんな経済学者たちを熱狂させる「自由市場経済」とは、一体なんなのでしょうか?
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_4366-1024x495.jpg)
自由市場経済とは
自由市場経済とは、自由にお金稼ぎをしていい経済のことです。
自由市場経済は、競争社会です。
言い換えると、努力した人が成果を得られる社会です。
徒競走で喩えるなら、「勝ち負け」があるのが自由市場経済です。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2481-1024x822.jpg)
自由があると、勝つ人と負ける人が現れます。
一方で、平等を目指すと、勝ち負けがない社会になります。
自由市場経済がある
現実世界で、どのように競争しているのかというと「より安く・より高品質に」という点で争っています。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2484-1024x458.jpg)
自由市場経済があると、競争が起きるので、商品が安くなり、質も良くなります。
自由市場経済では、お客さんは、欲しい商品を自由に選ぶことができます。
また、自由市場経済では、競争があります。
人は競争に「勝ちたい」と考えるので、一生懸命頑張ります。
そして、良い商品が次々に現れて、経済が発展します。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2486-1024x476.jpg)
自由市場経済がない
自由市場経済がない社会とは、平等な社会です。
お客さんが何を買うかは、政府が判断します。
(つまり、服を買うときに、ファッションを好き嫌いできないのです)
また、勝ち負けがありません。
勝ち負けがないので、働けない人も安心できます。
負ける人が現れないので、平等な世界になります。
(また、怠けていても、ちゃんと給料をもらえます)
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2499-1024x549.jpg)
経済思想史
自由市場経済の賛成派
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_4374-1024x561.jpg)
自由市場経済が素晴らしいと考えたのは、アダムスミスです。
彼は、「古典派」と呼ばれる経済学者です。
アダムスミスは、利己心を活用することで、市場を成長させることができると考えました。
例えば
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/28603eb7f94e9a3af738e34367aab32c-576x1024.png)
それぞれのクレープ屋さんは、商品を売ってお金を稼ぎたいです。
つまり、「利己心」があるので、努力(値下げ)をしています。
そして、その「利己心」が、お客さんを幸せにしてるのです。
(「利己心」とは、「競争に勝ちたい気持ち」と解釈していいと思います)
このように、自由市場経済の方が、経済はうまく回ると、アダムスミスは考えました。
自由市場経済の反対派
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_4375-1024x559.jpg)
一方で、マルクスは、自由市場経済をなくしたいと考えています。
なぜなら、自由市場経済で幸せになれるのは、お金持ちだけだからです。
自由市場経済では、労働者は、搾取されやすく、働いても貧乏のままです。
そのため、貧富の差が生まれてしまうのです。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2491-1024x851.jpg)
自由市場経済の中立派
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_4377-1024x550.jpg)
また、賛成でもなく、反対でもない人もいます。
ケインズは、景気が良い時は自由市場経済で大丈夫だけど、景気が悪い時は役に立たないと考えました。
景気が悪いと、消費者はモノを買わなくなります。
買いたいという気持ちがあっても、お金がないので、買えないのです
そんな時は、政府が市場に介入することで、経済はうまくいくとケインズは考えました。
介入とは、政府が「可哀想な人」を助けることです。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2495-1024x537.jpg)
ケインズの考え方は、「大きな政府」と呼ばれます。
ケインズは、景気が悪い時は、可哀想な人を助けるために、介入が必要だと考えました。
まとめ
まとめです。
まず、共産主義、社会主義、資本主義という3つの考え方があります。
そして、資本主義の中でも、大きな政府と小さな政府があります。
自由市場経済を大切にしているのは、小さな政府です。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2497-1024x824.jpg)
マルクスは、共産主義や社会主義を主張しています。
一方で、ケインズやアダムスミスは、資本主義を主張しています。
![](https://www.kanakkanak.net/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2515-1024x604.jpg)
それぞれの思想のメリットとデメリットは、こちら↓の記事で書かさせていただきました。