公共事業の乗数効果とは?イラストで分かりやすく

ケインズ
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財政政策には、景気を良くする効果があります

それを説明するときに、出てくる言葉が「乗数効果」です

乗数効果という言葉は、「公共事業をすると、景気が良くなる」ということを説明するために使われます

公共事業をすると、なぜ景気が良くなると考えられているのか、みていきます

財政政策とは

財政政策とは、政府がお金を使って、景気を良くすることです

財政政策をするときのメインキャラクターは、政府です

そして、政府が、政府のお財布を使います

政府のお財布のことを、財政と言います

財政政策とは、政府の財布のお金を使って、公共事業をすることです

公共事業とは

公共事業とは、公共物を作る事業のことです

公共物とは、公園や道路など、みんなで共有するもののことです

公共物が作られると、それを使う人は喜びます

例えば、公園を作ったら、公園を使う子どもたちが喜びます

しかし、公共事業のスゴいところは、そこではありません

公共事業のスゴいところは、失業者に仕事を与えることができる点です

例えば、公園を作るときには、公園を作るために働いてくれる人が必要です

そのため、失業者の人に「働く場所」を用意することになります

公共事業は、失業者に仕事を与えるために行われるのです

公共事業は、政府のお財布を使って行われます

つまり、政府が、水道や、橋などを買うようなものです

公共事業をたくさんやれば、それだけ儲かる人がいます

だから、公共事業をすると景気が良くなります

乗数効果とは

乗数効果とは、公共事業をすると、そこで儲かる人がいるだけでなく、さらに、その周りの人たちも儲かることを、さします

例えば、水道を作るための公共事業が実施されると、水道会社に工事が注文されます

つまり、水道会社が儲かるということです

水道会社の仕事が増えると、工事をするために必要な材料が良く売れるようになります

そのため、工事をするために必要な材料を作ってる会社が儲かります

また、現場で働く人々のために、お弁当を作ってるお店なども儲かります

お弁当を作るために、より多くの野菜やお肉などを、買う必要も出てくるでしょう

そうすると、農家なども儲かります

こうして、経済を回していくのです

そうすれば、政府が自ら使ったお金を、大きく上回る影響を経済全体に及ぼすことができると考えられています

政府がお金を使うということは、誰かが、その分のお金を、もらっているということです

政府がお金を使うことで、誰かが儲かるのです

そして、その人は、きっと買い物をします

買ってあげた人がいるということは、買ってもらった人がいるということです

お金を持ってる人が買い物をしてくれるお陰で、儲かる人がいるのです

儲かった人は、また別の場所で買い物をします

こうして、買い物をする人と儲かる人が増えます

給料が増えたら、その人の買い物する量も増えます

一応、言っておくと、貯金をあんまりしないことが、前提となっています

これを読んだ人の中には、「いやいや、自分は給料をもらったら、貯金するよ」という人もいるかもしれません

しかし、この理論では、給料が増えたら、その人の買い物する量も増えるということになっています

なぜなら、不況時で、国民が困ってる状況が想定されているからです

不況の時の国民は、腹ペコで、たくさん買い物をしたいと思ってるはずなのです

景気が悪い時に、政府が公共事業を行うと、その効果は、最初に使った金額の何倍にもなります

公共事業をすると、乗数効果が起きるので、最終的に日本全体の景気が良くなります

政府の支出の増加には、国民の、消費・所得・需要を増やす効果があるのです

給料をもらった人たちの買い物は、経済の成長にいい影響をもたらします

経済全体には、最初に政府が払った金額の何倍もの需要が生み出されることになるのです

公共事業が必要だと考えたのはケインズ

ケインズは、公共事業が必要だと考えました

ケインズにとって大切なことは、「働くことができて、食べ物を買うためのお金があること」です

そして、ケインズにとって、無駄なことは

「失業している労働者、使われてないお金」です

ケインズは、公共事業が大切だと考えました

さらに、ケインズは、驚きの主張をします

「道路に穴を掘って埋めるだけの公共事業であっても、それは良いことである」と、主張したのです

穴を掘って埋めるなんて、ハッキリ言って、無意味です

そんな無意味ものですら、良いことだとケインズは考えたのです

なんで、無意味な公共事業ですら、良いことだと考えたのでしょうか?

なぜなら、失業者が働き、使われなかったお金が稼働するようになるからです

無駄(働かない人と、使われないお金)を排除することができるので、公共事業が良いことだということです

財政赤字でも大丈夫

財政政策は、政府のお金を使います

政府のお金は、税金で集められたお金です

財政を使っていくと、「財政赤字」と呼ばれる状態になることがあります

財政赤字とは、集める税金の量より、出て行く税金の量が多い状態です

赤字の時は、財政がマイナスです

しかし、財政赤字が起きても、慌てなくて大丈夫だとも言われています

なぜなら、景気が良くなれば、国民は、政府にもっとたくさんの税金を納められるようになるからです

公共事業は、税金を使う必要があります

最初は、財政がマイナスになってしまいます

しかし、もし、国民が豊かになったら、国民はよりたくさんの税金を納めるようになります

国民が豊かになったら、よりたくさんの税金を集められるようになるのです

賛成意見と反対意見

ここで、公共事業への賛成意見と反対意見をそれぞれ見ていきます

公共事業に賛成

私は、公共事業は景気を改善すると思うので、公共事業に賛成です

景気が悪い時には、誰かが大きなお金を使うことで、経済を回す必要があります

もし、政府が、たくさんのお金を使ったら、経済が回り始めるキッカケを作ることができます

なぜなら、政府が、たくさんのお金を使えば、日本の会社が儲かるようになるからです

会社が儲かれば、そこで働いている人の給料が増えます

給料が増えた人は、買い物をたくさんします

こうして、経済が回ります

政府がお金を使うと、乗数効果が起きるので、その何倍ものパワーを作り出すのです

以上の理由により、政府が行う公共事業に賛成です

公共事業に反対

僕は公共事業は、景気を改善しないと思うので、公共事業に反対です

公共事業は、始めたときは、失業者を減らせるかもしれません

しかし、ストップしてしまうと、労働者が失業者に戻ってしまいます

公共事業は、始める時は、いろんなところに良い影響がありますが、止めてしまうと、悪い影響が出るのです

以上の理由により、公共事業に反対です

まとめ

財政政策の一つが、公共事業です

また、乗数効果とは、景気が悪い時に、政府が公共事業を行うと、その経済効果は、何倍にもなるというものです

しかし、公共事業の本当の効果については、賛否両論あるようです

公共事業の反対意見としては、クラウディングアウトというものもあります。クラウディングアウトについては、下記の記事で解説していきます

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