公共事業の乗数効果とは?イラストで分かりやすく

ケインズ
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公共事業をすると、日本の全体が豊かになります。

なぜなら「乗数効果」があるからです。

乗数効果とは、何なのでしょうか?

詳しくみていきます。

ケインズ

乗数効果について考えたのは、ケインズです。

ケインズは、失業者を救おうと頑張った人です。

失業者を救う方法として、「仕事を与える」という解決策を提案しました。

失業者に仕事を与えると、何が起こるのでしょうか?

まず、働くということですから、失業者は「労働者」になります。

労働者は、給料をもらいます。

つまり、お金が手に入ります。

失業中は、貧しくて苦しいですが

働くことで、給料をもらうことができるのです。

失業していた人にとって、給料はとても嬉しいものです。

なぜなら、お腹がペコペコで、たくさん買い物をしたいと思ってるからです。

すぐに、お店に駆け込んで買い物をします。

それに、家賃やスマホ代など、今までお金を払えてなかったものにお金を払います。

失業者は、貯金する余裕もなく、お金をすぐに使うのです。

これは、日本全体で見るといいことです。

買い物をガンガンしてくれると、お店がどんどん儲かるからです。

例えば、パン屋でパンを買うと、パン屋が儲かります。

買い物をするということは、「経済を回す」ということなのです。

失業者は、給料をすぐに買い物に使います。

このように、たくさん買い物をする人が多いほど、景気を良くする効果が大きいです。

もらったお金をどんどん使う人が多ければ、経済の動きが活発になります。

一方で、貯金してしまう人が多いと、お金があまり回らず、効果が小さくなります。

だからこそ、お金を貯金せずにすぐに使ってしまう貧しい人にお金を与えるべきなのです。

お金持ちにお金を与えても、貯金するだけで経済を回してくれません。

だから、貧しい人がお金を得ることが大事だとケインズは考えました。

失業者に仕事を与えよう

失業者に仕事を与えると、日本全体によいことがあります。

そのため、政府が仕事を用意してあげることが大切です。

仕事を用意してあげる方法の一つは「公共事業」です。

公共事業

公共事業とは、公園や道路など、みんなで使うものを作ることです。

公共事業には、例えば

・道路や橋の建設

・学校や病院の建て替え

・公園の整備

・災害に備えるためのダム建設

といったものがあります。

公共事業をするときは、税金を使います。

税金を使うことを「政府支出」と言います。

例えば、公園を作ったら、公園を使う子どもたちが喜びます。

しかし、公共事業のスゴいところは、そこではありません。

公共事業のスゴいところは、失業者に仕事を与えることができる点です。

例えば、公園を作るときには、公園を作るために働いてくれる人が必要です。

そのため、失業者の人に「働く場所」を用意することになります。

このように、公共事業は、失業者に仕事を与えるために行われるのです。

政府がお金を使う

公共事業は、政府のお金を使って行われます。

これは、政府が、水道や、橋などを買うようなものです。

公共事業をたくさんやれば、それだけ建築会社の人が儲かります。

だから、公共事業をすると景気が良くなります。

さらに、公共事業をすることで、周辺に豊かさの波が広がっていきます。

それを説明するときに、出てくる言葉が「乗数効果」です。

乗数効果

乗数効果とは、そこで儲かる人がいるだけでなく、さらに、その周りの人たちも儲かることを、さします。

政府がお金を使うということは、その分、仕事を受けた企業が儲かっているということです。

そして、その企業は、従業員に給料を払います。

給料をもらった従業員は、買い物をします。

例えば、現場で働く人々のために、お弁当を作ってるお店なども儲かります。

お弁当を作るために、より多くの野菜やお肉などを、買う必要も出てくるでしょう。

そうすると、農家なども儲かります。

こうして、経済を回していくのです。

このように乗数効果で、経済が回ります。

そうすれば、政府が最初に使ったお金以上に、いろんな人が儲かるということです。

ドミノのように豊かさの波が広がる

乗数効果とは、最初に使ったお金が、経済の中で何度も回って、もっと大きな効果を生むことです。

景気が悪い時に、政府が公共事業を行うと、その効果は、最初に使った金額の何倍にもなります。

この豊かさの波が広がることで、最初に政府が払った金額の何倍もの豊かさが生み出されることになるのです。

パワーのレベルがどのくらいなのかを「乗数」と言います。

乗数がいくつなのかは、状況になります。

お金をすぐ使う人が多いと、乗数は高くなります。

たとえば乗数が「1.5」だと、政府が100億円のお金を使った時に、最終的には150億円分の経済の動き(GDPの増加)を生み出す、という意味になります。

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