マネタリズム
マネタリズムとは、貨幣の量を中央銀行がコントロールすれば物価や景気を操作できるという考え方のことです。
マネタリストたちは、日本銀行が、国内のお金の量をコントロールすれば、経済はうまくいくと考えています。
貨幣量のコントロールとは?
日本銀行は、国内の貨幣量をコントロールすることができます。
コントロールというのは、「増やしたり減らしたりする」という意味です。
日本銀行は、銀行にお金を供給したり、銀行からお金を吸収したりします。
つまり、銀行のお金を増やしたり、減らしたりすることができます。
このように、市場にお金を供給したり、市場から吸収したりできるのです。
物価の操作とは?
マネタリストたちは、市場の貨幣の量をコントロールすれば物価を操作できると考えています。
物価の操作とは、「インフレを抑えたり、デフレを抑えたりする」という意味です。
もし、市場にお金をたくさん供給すると、インフレになります。
そして、市場にお金を供給しないと、デフレになります。
お金の供給量を調節することで、インフレやデフレを抑えることができるのです。
ルールに基づいた金融政策
マネタリストは、金融政策は、ルールを作ってやるべきだと考えています。
そのルールとは、「国の成長に合わせて国内のお金の量を増やす」というルールです。
国の成長とは、「モノが増えるスピード」という意味です。
国の成長のスピードに合わせて、お金を刷れば、インフレやデフレになりません。
定期的にお金を刷っていくことで、お金の価値を一定に保つことができるのです。
マネタリズムの人たちは、「通貨供給量を経済成長率に合わせて一定の率で増やす」というルールに基づいた金融政策を主張しました。
インフレ対策
マネタリストたちは、インフレにならないように、インフレ対策をすることを重視しています。
なぜなら、マネタリストであるフリードマンは、世界がインフレに悩まされた時期の経済学者だからです。
そのため、インフレを悪いことだと捉えています。
フリードマンが現れる前は、「インフレになれば失業者が減る」といった考え方がありました。
しかし、実際はそうではなかったのです。
インフレになったのに、失業者が減らない「スタグフレーション」というものが起きたのです。
そのため、フリードマンは、失業者を減らそうとするとインフレになるから、良くないと考えました。