モノのことを不変資本といいます。
また、ヒトのことを可変資本といいます。
なぜモノが不変で、ヒトが可変なのか、理由を見ていきます。
不変資本
「不変」とは、「変わらない」という意味です。
「不変資本」とは、「価値が変わらない」ということです。
例えば、小麦粉や卵は、加工してドーナツを作ることができます。
ただ、加工の過程で、材料の価値の大きさは変わりません。
カタチが変わっても、価値が変わらないのです。
このような「モノ」は、価値が変化しないという意味で、「不変資本」と言います。
また、モノは、「交換することで、価値が増える」ということもありません。
価値を交換する時は、等価交換です。
わらしべ長者みたいに、どんどん価値が大きいものと交換しているわけではないので
交換によって利益が出ることは、ありません。
そのため、モノは「不変資本」です。
可変資本
一方で、労働者は「可変資本」です。
つまり、価値が変わるということです。
これは言い換えると、搾取ができるということです。
無理やり働かせることで、労働力以上の価値を生み出してくれるのです。
労働力は、働き方によって、価値の大きさが変わるので「可変資本」と呼ばれています。
搾取
マルクスいわく、搾取が起きるのは、労働力だけが可変資本だからです。
資本家は、労働者を搾取することでしか、お金持ちになることができません。
だから、労働者は、過酷な状況で働かさせられてしまうのです。