TPPがあると、車産業はビジネスを広げられますが、農業にとってはダメージがあります。
その理由をみていきます。
自由に貿易をするべき理由
TPPとは「自由に貿易をしよう」という考え方のもと、行われます。
自由な貿易は、各国の「得意」を生かすことができます。
日本の得意なものは、車を作ることです。
そして、日本の苦手なものは、農業です。
TPPがあると「日本は得意な車産業に集中して、苦手な農業は、他の国に任せよう」という考え方になります。
そのためTPPがあると、車産業は、さらにビジネスを広げることができる一方で、農作物が売れづらくなる可能性があります。
TPPとは、「得意なことに集中しよう」ということなのです。
なぜ得意なことに集中?
なぜ、得意なことに集中した方がいいのでしょうか?
例えばですが、夏休みの宿題をする時、それぞれの人が自分の宿題を終わらせるより
数学が得意なAさんが、みんなの数学を終わらせて、英語が得意なBさんが、みんなの英語を終わらせる
といった具合に、役割分担した方が、早く終わります。
得意な人に、任せた方が、効率よく働けるのです。
世界規模で考える
さっきの話を、世界規模で考えていきます。
A国は、大豆を育てることが得意で、B国は、車を育てるのが得意な時は、貿易をした方が、全体の生産量が増えます。
国によって、得意なものは違います。
その得意なものに集中すると、効率よく生産することができます。
苦手なものは、他の国から買えばいいのです。
このように、自由な貿易をするためには、関税を無くす必要があります。
関税
関税とは、貿易する時につける税です。
輸入された商品に関税をかけると、その商品が売れづらくなります。
例えば、アメリカで日本の車に関税をかけたら、日本の車は、売れづらくなります。
関税とは、外国から入ってくる商品に税金を上乗せして、わざと値段を高くして売るシステムです。
輸入品の値段を高くすれば、お客さんは、自分の国で生産された商品を買います。
この方法で、世界の国々はずっと昔から自分の国の産業を守ってきました。
逆に言うと、関税があるせいで、国は貿易しづらくなっています。
そのためTPPでは、関税を無くしていきます。
TPPとは
TPPとは、太平洋を囲む12カ国が関税のない貿易をしようというものです。
TPPの目的は、仲間で、関税のない貿易をしようということです。
TPPがあれば、日本はもっと海外に車を売れるし、アメリカはもっと日本に大豆を売れるのです。
TPPのメリットとデメリット
TPPのメリットは、得意な分野がもっと伸びることです。
日本でいうと、車産業がさらに儲かるようになります。
一方で、TPPのデメリットは、苦手なものが、さらに打撃を受けることです。
日本でいうと、農業がダメージを受けるのです。